省エネ住宅に関する調査レポート2023(いえらぶGROUP)
調査サマリー
・省エネ住宅を希望する人が93%!3人に1人が「支払額が増えても住みたい」と回答
・「住宅ローン減税、省エネ必須化」、売買仲介会社はエンドユーザーの2.5倍以上が認知
・住宅省エネ表示に賛成する不動産会社は64.5%、環境への意識高まる
調査の背景
2024年1月以降、新築・買取再販住宅の購入時に住宅ローン減税を適用できるのは、対象の住宅が省エネ基準に適合している場合に限られます(※1 既存住宅は変更なし)。2024年4月には「建築物の省エネ性能表示制度」の開始や、2025年4月からは「改正建築物省エネ法」の施行も予定されており、政府は脱炭素社会の実現へ向けた制度改正を進めています。
新年の制度改正を前に、いえらぶGROUPでは「省エネ住宅に関する調査」を実施しました。
調査概要
調査期間:2023年11月1日(水)~11月12日(日)
調査機関:自社調査
調査対象:【不動産会社】「いえらぶCLOUD」を利用している不動産会社の従業員など、【エンドユーザー】「いえらぶポータル」利用ユーザーや当社SNSフォロワーなど
有効回答:【不動産会社】319名、【エンドユーザー】975名
調査手法:インターネット調査
▽本調査のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000411.000008550.html
1. 省エネ住宅を希望する人が93%!3人に1人が「支払額が増えても住みたい」と回答
「次に住むなら省エネ住宅が良いと思いますか?」という質問に対してエンドユーザーの93.0%が「住みたい」「どちらかといえば住みたい」と回答しました。特に20代以下では95.9%が省エネ住宅を希望しています。
なかでも毎月の支払額が増えても住みたいと答えたエンドユーザーは32.7%となりました。
省エネ住宅に住みたい理由の上位は1位「環境への配慮が必要だから」(58.5%)、2位「省エネしたいから」(55.3%)、3位「省エネが資産価値になると思うから」(30.9%)であり、環境意識とともに光熱費の上昇も影響していると考えられます。
また、省エネ住宅に住みたくない理由の上位は1位「特にない」(42.6%)、2位「高そうだから」(35.3%)、3位「必要性を感じない」(23.5%)でした。
若者夫婦世帯にあたる40歳未満の回答では1位「高そうだから」(43.3%)、4位「必要性を感じない」(10.0%)となっており、「必要と感じているが、金額が懸念となっている」と考えられます。政府が2023年12月14日に発表した「令和6年度税制改正大綱」では、2024年からの住宅ローン減税の対象限度額の縮小対象から、子育て世帯・若者夫婦世帯を除外することを発表しています(※2)。
2. 「住宅ローン減税における省エネ性能の必須要件化」、売買仲介会社はエンドユーザーの2.5倍以上が認知
「2024年1月より住宅ローン減税で省エネ基準への適合が必須となることを知っていますか?」たずねたところ、「知っている」と答えた売買仲介会社は34.7%、エンドユーザーは13.5%となりました。
なお、賃貸仲介会社では16.3%、賃貸管理会社では17.6%と、不動産売買に関わる機会が少ない業種では20%未満の認知にとどまっています。
また、ZEH住宅についての認知度は売買仲介会社で37.6%、賃貸仲介会社で34.7%、賃貸管理会社で27.1%、エンドユーザーでは13.5%となっています。
3. 住宅省エネ表示に賛成する不動産会社は64.5%、環境への意識高まる
不動産会社に対して「住宅の省エネ表示の努力義務化」について賛否をたずねたところ、「賛成」「どちらかといえば賛成」が64.5%になりました。
理由としては1位「環境への配慮が必要だから」(58.8%)、2位「ユーザーの意識の高まりを感じるから」(48.1%)、3位「税制の優遇措置が購買につながるから」(35.4%)となっており、エンドユーザー・不動産会社ともに環境意識が高まっていることが分かります。
▽本調査のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000411.000008550.html
▽本リリースに関する問い合わせ
https://ielove-cloud.jp/news/entry-718#mail
※1【国土交通省】「住宅ローン減税省エネ要件化等についての説明会資料」2023年12月31日までに建築確認を受け、2024年6月30日までに竣工する場合は減税の適用対象。既存住宅に関しては2025年12月31日まで変更なし。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001614831.pdf
※2【国土交通省】「令和6年度国土交通省税制改正概要」
https://www.mlit.go.jp/page/content/001712685.pdf