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ChatGPTで不動産業務を効率化!最新の活用事例と今すぐ使えるプロンプト集も公開

不動産業務を効率化するために、AIチャットボットの活用が注目されています。その中でも、最先端の技術を使って自然な会話を生成できるChatGPTは、不動産業界で大きな期待を集めています。

この記事では、ChatGPTとは何か、不動産業界でどのように活用されているか、不動産業務効率化のために使えるプロンプト集を紹介します。

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ChatGPTとは?不動産業界で期待されている理由

ChatGPTとは?

そもそもChatGPTとは何でしょうか?ChatGPTとAIチャットはよく混同されて話されるため、それぞれについて簡単に紹介します。

ChatGPTとは、オープンAIが開発した大規模な言語モデルです。言語モデルとは、文章や単語の並び方に関する統計的な知識を持つAIのことです。ChatGPTは、インターネット上の大量のテキストデータを学習して、人間のような自然な会話を生成することができます。

AIチャットとの違いは?

AIチャットとは、人間とコンピュータがテキストや音声で会話するシステムのことです。AIチャットには、ルールベース型とデータベース型の2種類があります。ルールベース型は、事前に定められたルールや応答パターンに基づいて会話を行うもので、データベース型は、過去の会話履歴や外部の情報源から応答を生成するものです。

ChatGPTは、データベース型のAIチャットの一種ですが、従来のものとは異なります。従来のデータベース型のAIチャットは、特定のドメインやタスクに特化したものが多く、柔軟性に欠けていました。また、単調な応答や不自然な表現が多く、人間とのコミュニケーションに適していませんでした。

ChatGPTは、汎用的な言語モデルであるため、様々なドメインやタスクに対応できます。また、文脈や感情を考慮した応答や創造的な表現が可能であり、人間との対話において自然さや魅力を持ちます。

ChatGPTを利用するAIチャットツールも近年増えており、不動産業界においては、入居者向けにポータルサイトなどでの問い合わせに利用され始めています。

ChatGPTは不動産業界をどう変えるのか?

ChatGPTは不動産業界において、以下のようなメリットをもたらすと期待されています。

顧客対応の効率化

ChatGPTは24時間365日稼働し、複数の顧客と同時に会話することができます。物件検索や予約・問い合わせなどの基本的な業務をChatGPTに任せることで、不動産業者は時間や人員の節約ができます。また、ChatGPT内に利用者のデータが溜まっていくにつれて、顧客のニーズや嗜好に基づいた最適な物件やサービスを提案出来るようになると期待されています。

営業サポート

ChatGPTは創造的な表現や説得力のある文章を生成することができます。物件紹介文やメール文面などの作成をChatGPTに依頼することで、不動産業者はより魅力的なコンテンツを作成できます。また、ChatGPTは契約書類などの法的な文書作成も補助してくれます。

賃貸・売買に関わらず、営業マンをサポートする力強いツールになるでしょう。

人手不足の解消

不動産業界では、人手不足が深刻な課題となっています。特に、顧客対応や営業などのコミュニケーションに関わる業務は、時間や人員の確保が難しい状況です。

ChatGPTは、顧客との自然な会話を自動的に生成できます。顧客のニーズや嗜好に応じて、最適な物件やサービスを提案、物件紹介文や契約書類なども作成できます。ChatGPTを有効に活用すれば、そこに割いていた人員を別の業務に回す事が出来るため、人手不足を解消できます。

ChatGPTに対する不動産業者の反応アンケート

「住まい探しにおける生成AIの利用状況に関する調査」によると不動産会社の59.3%が生成AIを「業務で使いたい」と回答しています。しかし実際に生成AIを業務に利用している不動産会社は12%にとどまっています。

生成AIを利用する場合に不安に感じる点としては「使いこなす自信がない」「情報の精度」「お金がかかりそう」といったことが上位に挙げられています。

「情報の精度」や「利用へのハードル」が低くなれば、不動産会社の生成AI利用が進んでいくきっかけになるでしょう。

また、不動産会社が生成AIに期待する機能では「文章作成」が半数越え(51.1%)「業務量の削減」が4割強(40.5%)を占めています。通常の業務を少しでも減らしたいというニーズが明らかになっています。

実際に不動産業界の多分野でChat GPTの利用は進んでいます。

参照:「住まい探しにおける生成AIの利用状況調査」(いえらぶ調べ)

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ChatGPTを不動産業界で活用している事例

株式会社LIFULLがChatGPT向けプラグインを提供

株式会社LIFULLは、不動産情報サイト「LIFULL HOME’S」を運営する企業です。同社は、ChatGPTを不動産業界で活用するために、ChatGPT向けのプラグインを提供しています。物件を探している顧客がこのプラグインを利用することで、最適な物件情報を検索することができます。

参照:LIFULL HOME'S、国内不動産ポータルとして初めて ChatGPT向けプラグインを提供

LINEの不動産チャット「ポルティ」が賃料査定サービスを開始

株式会社 Realty Bankは、23年3月中旬より、LINEで利用する不動産関連事業者向けのAIアシスタント『不動産AIチャット』を提供しています。『不動産AIチャット』は、不動産関連事業者のニーズに特化したAIアシスタントチャットツールです。ChatGPT搭載で不動産業者が抱えるさまざまな課題に対応することを目的として開発されています。チャットでユーザーが質問することで以下の内容が可能になっています。

・住宅ローン計算
・収益不動産の計算(初期分析)
・不動産用語を聞く(3400用語以上に対応)
・市町村の概要を聞く
・賃貸物件を探す
・売買物件を探す
・全国のNOI率を聞く(一般社団法人IREM JAPANが発行)
・ポルティ賃料査定の賃料査定

参照:ChatGPT搭載の『不動産AIチャット』がポルティ賃料査定とサービス提携

シェアハウスでの有効活用-横山保全

6棟60室のシェアハウスを運営する横山保全(東京都中野区)では入居者への問い合わせにChatGPTを活用しています。2023年6月にプラグイン機能を活用しLINEのチャットボットと連携。想定される質問に対して返答を10パターンほど覚えさせ「物腰の柔らかい営業職」の口調で自動返答するようにしています。カレンダーアプリもChatGPTと連携し、オンライン内見の予約登録・確定もできます。

参照:生成AIで業務効率化目指すクローズアップ

入居者アプリにChatGPTを組み混み-アンビションDXホールディングス

アンビションDXホールディングスでは、同社の入居者向けアプリ「AMBITION Me(アンビションミー)にChat GPTを組み込み、LINEと連携。LINEのIDから入居する物件の情報が分かるため、物件や地域、人ごとに回答が異なる内容でも自動応答が出来るようになっています。将来的に、現在外注しているコールセンターなどの費用の大幅な削減を見込んでいます。

参照:生成AIで業務効率化目指すクローズアップ

ChatGPTプロンプト集不動産業務で今すぐ使える

マーケティングブログ記事制作

下記の質問をChatGPTに入力することで、簡単に集客記事を作成できます。

▼プロンプト例

  1. 一人暮らしを検討している男性向けに下記の賃貸物件の紹介記事を作成してください。
  2. 物件名:いえらぶマンション
  3. 住所:東京都新宿区西新宿2丁目
  4. 最寄り駅:都営大江戸線西新宿五丁目駅から徒歩10分
  5. 間取り:1LDK
  6. 家賃:15万円
  7. 管理費:1万円
  8. 敷金・礼金:なし
  9. 築年数:5年
  10. 面積:40平方メートル
  11. 設備:エアコン・ガスコンロ・浴室乾燥機・オートロック・宅配ボックス・インターネット無料
  12. ・各見出しごとに日本語で400文字程度になるように出力する。
  13. ・「はじめに」→「各見出し」→「まとめ」の順に内容を出力する。

▼出力文


より詳しいブログの記事アイデア出しや、見出し作成、記事校正のプロンプトは資料でご紹介しています。
「不動産会社向け 生成AI活用のすすめ」をダウンロード

物件紹介文の作成

下記の質問をChatGPTに入力することで、簡単に物件紹介文を作成できます。

▼プロンプト例

  1. 物件紹介文を作成してください。以下の情報を参考にしてください。
  2. 物件名:いえらぶマンション
  3. 住所:東京都新宿区西新宿2丁目
  4. 最寄り駅:都営大江戸線西新宿五丁目駅から徒歩10分
  5. 間取り:1LDK
  6. 家賃:15万円
  7. 管理費:1万円
  8. 敷金・礼金:なし
  9. 築年数:5年
  10. 面積:40平方メートル
  11. 設備:エアコン・ガスコンロ・浴室乾燥機・オートロック・宅配ボックス・インターネット無料

▼出力文


追客メール作成

下記の質問をChatGPTに入力することで、簡単に追客メールを作成できます。

▼プロンプト例

  1. 下記の賃貸物件に対して一度内見に来たある入居希望者に対して、一通目から三通目の追客メールを提案してください。
  2. 物件名:いえらぶマンション
  3. 住所:東京都新宿区西新宿2丁目
  4. 最寄り駅:都営大江戸線西新宿五丁目駅から徒歩10分
  5. 間取り:1LDK
  6. 家賃:15万円
  7. 管理費:1万円
  8. 敷金・礼金:なし
  9. 築年数:5年
  10. 面積:40平方メートル
  11. 設備:エアコン・ガスコンロ・浴室乾燥機・オートロック・宅配ボックス・インターネット無料
  12. ・日本語で500文字程度になるように出力する。
  13. ・内見のお礼と物件のメリットを強調して入居を提案する文を入れる。
  14. ・丁寧かつ、親しみやすい文体にする

▼出力文


メルマガやSNS投稿のアイデアだしができるプロンプトは下記の資料で紹介しています。
「不動産会社向け 生成AI活用のすすめ」をダウンロード

契約書類の作成

下記の質問をChatGPTに入力することで、簡単に契約書類を作成できます。

▼プロンプト例

  1. 契約書類を作成してください。以下の情報を参考にしてください。
  2. 契約種類:賃貸借契約
  3. 契約者:山田太郎(借主)、佐藤花子(貸主)
  4. 物件名:サンシャインコート
  5. 住所:東京都新宿区西新宿6丁目
  6. 間取り:1LDK
  7. 家賃:15万円
  8. 管理費:1万円
  9. 敷金・礼金:なし
  10. 契約期間:2023年9月1日から2024年8月31日まで

▼出力文


メール文面作成(契約更新)

下記の質問をChatGPTに入力することで、簡単に契約更新のメール文面を作成できます。

▼プロンプト例

  1. メール文面を作成してください。以下の情報を参考にしてください。
  2. 送信者:佐藤花子(貸主)
  3. 宛先:山田太郎(借主)
  4. 件名:賃貸物件の契約更新について
  5. 本文:
  6. 契約期間が2024年8月31日に満了することを通知する
  7. 契約更新の意思があるかどうかを確認する
  8. 契約更新の場合は、家賃を2%値上げすることを伝える
  9. 契約更新の意思がある場合は、8月15日までに返信するように求める
  10. 契約更新の意思がない場合は、8月31日までに賃貸物件を明け渡すことを伝える
  11. 貸主
  12. 電話番号:000-0000-0000
  13. Mail:XXXXXXX@gmail.com

▼出力文


ChatGPT利用時の注意点・デメリット

間違った情報を作成・掲載するリスク

ChatGPTは、インターネット上の大量のテキストデータを学習して、自然な会話を生成することができますが、そのデータには誤りや偏りが含まれている可能性があります。また、ChatGPTは、文脈や感情を考慮した応答や創造的な表現が可能ですが、その応答や表現には事実と異なる内容や不適切な内容が含まれている可能性があります。このリスクに対処するためには、以下のような対策が必要です。

・出力をそのまま信用せず、必ず確認・検証すること
・引用符や出典を明記すること
・責任や保証を伴わないことを明記すること
・出力に問題があった場合は、速やかに訂正・削除・謝罪すること

情報漏えいリスク

Chat GPTに顧客の氏名や住所、電話番号などの個人情報や、物件の価格や条件、契約内容などの機密情報を入力すると、そのデータがChat GPTのサーバーや学習モデルに保存されたり、他のユーザーに出力されたりする可能性があります。これは、個人情報保護法や不動産業法などの法令違反や、顧客や物件提供者との信頼関係の損失につながります。

Chat GPTの開発企業であるOpen AIでは企業向けAIチャットサービス「ChatGPT Enterprise」を2023年8月28日に開始しました。

このサービスのユーザーの「プロンプトと企業データ」は、ChatGPTの学習データ(OpenAIのトレーニング)に使用されることはなく、保存時も転送時もデータは暗号化されます。

こういったサービスを利用することで情報漏洩のリスクを最大限に減らすことができるでしょう。

ChatGPTを利用する前に

不動産業務の効率化には、ChatGPTは便利なツールですが、課題も多いことを忘れてはなりません。情報の質や管理の面でまだ課題があります。

実際の不動産会社の業務効率化には、顧客管理システムの導入がおすすめです。

ChatGPTに関する現状のデータをより詳しく知りたい方は下記の記事で詳細に解説しているので参考にしてください。

ChatGPTなど生成AIを使いたい不動産会社は約6割。一方、使いこなす会社は約1割

不動産の業務効率化なら「いえらぶCLOUD」

顧客・物件情報などのデータを一元的に管理できる

「いえらぶCLOUD」は、不動産業界向けのクラウドサービスで、顧客や物件などのデータだけでなくあらゆる業務(広告出稿、賃貸管理、間取り図作成、チラシ作成からオンライン接客や反響分析など)を効率化できます。

管理面での業務効率化はもちろん、新規開拓・追客といった集客面においても大きく役立ちます。

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情報漏洩防止・最新の法令遵守に貢献

「いえらぶCLOUD」ではクラウドサービス事業においてISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得しています。ISMSとは組織における情報セキュリティを管理するための仕組みで、JIPDEC(一般財団法人日本情報経済社会推進協会)が指定する審査登録機関の審査を通過した組織だけが認証を得ることができます。

また、2022年5月18日より施行された、最新の宅地建物取引業法施行規則と、国土交通省のマニュアルに対応した「電子契約法律マニュアル」を公開するなど、最新の法令にも対応しているといえるでしょう。

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まとめ

この記事ではChatGPTをめぐる不動産業界の最新情報・活用事例と今すぐ使えるプロンプト集を紹介しました。

人手不足が叫ばれる不動産業界でChatGPTは大きな役割を果たすことが期待されています。

顧客管理システムなら「いえらぶCLOUD」を導入するのがおすすめです。

いえらぶCLOUD紹介資料

株式会社いえらぶGROUP

この記事を書いた人株式会社いえらぶGROUP

いえらぶGROUPは、住業界にイノベーションを起こし、誰もが安心して住まい選びができること「いい家、選ぶ」を実現します。

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