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不動産テックとは?12の領域と活用のメリットをわかりやすく解説

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「不動産テック」という言葉が日常的に使われるようになってきました。しかし、不動産の業務は範囲が広く、不動産テックで何をしてどう変わるのかを、実務にあてはめて考えづらいところがあります。

そこで今回は、不動産テックのメリットや活用事例、具体的なサービス内容について解説します。不動産テックについて知りたい、導入をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

今話題の不動産テックとは?

まず、不動産テックとはどのようなものなのでしょうか?

不動産テックとは?

不動産テックとは不動産×テクノロジーの略で、IT(情報技術)を駆使して不動産業務の効率化や新しい仕組みづくりをはかることです。

不動産以外にも教育や医療など、コロナ禍で有名になったエッセンシャルワークの分野でのテクノロジー化が急速に進行してきました。その中でも特に、不動産業界は紙の文書、電話、ファックス、対面ビジネスなどのアナログが主流のテック化が遅れた業界でした。

しかし、不動産業界自体の市場規模はおよそ46兆円。今後の改善効果への期待も大きく、不動産テックの市場規模は2021年で6,110億円と推計され、2025年には倍増の1兆2千億円と予測されています。

不動産テックは世界中で注目されている

不動産テックの動きはアメリカから始まりました。

2006年に設立されたZillow社によって、インターネット上で物件情報を閲覧できるプラットフォームが設立されました。日本ではSUUMOやHOME'Sに近いサービスです。
それだけではなく、売り物件のこれまでの価格推移や実際の売買事例なども掲載されています。

他にもDocusign社やAppFolio社といった不動産テック企業が続々とサービスを展開し、アメリカを中心に不動産業界のデジタル化が広まっていきました。

アジアでも中国を中心に不動産テックが広まっています。

2001年に設立されたHomelink社は、中国全土に展開している大手不動産仲介会社です。近年テクノロジーを積極的に活用し、不動産テックのリーダーとしての地位を確立しています。
また、物件情報をオンラインで提供するプラットフォームを構築したり、エンドユーザーと不動産会社のマッチングサービスを開発したりと、不動産テックを提供する側としても活躍しています。

不動産テックの定義

期待される半面、不動産テックは手段も解決する内容も多岐にわたり、全体像がとらえにくくなっています。

一般社団法人不動産テック協会による定義は、「テクノロジーの力によって、不動産に関わる業界課題や従来の商習慣を変えようとする価値や仕組みのこと」となっています。

不動産テックを通じて業界課題や従来の商慣習を変えることで、不動産事業者にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか?

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不動産テックを活用するメリットは?

つづいて、不動産事業者にとっての不動産テックのメリットを解説します。

売上げアップ

不動産テックの解説では、売上げアップに明確に触れたものが少ないです。

しかし不動産業界の現状から言えば、今後の売り上げアップの手段は規模拡大やブランド広告戦略ではなく、不動産テックの活用がもっとも有望です。

例えば、不動産テックの導入効果は以下の形で現れます。

自社ホームページやポータルサイトからの反響数が月に50件に達して、成約数も4割増しになり、なお増え続けている。契約や内見などでの非接触の導入で、郵送費や印紙代、交通費、従業員の稼働が減ってコスト削減につながった。

さらに、以降ご紹介する顧客サービスの改善や業務の効率化もすべて売上げアップに結びつきます。

顧客サービスのレベルアップ

従来の不動産業界は、技術上は業界横並びで同じサービスレベルを提供し、顧客満足度の差別化の要因は、接客スキルや情報量の差に集中していました。

ところが不動産テックの導入で、新しい顧客サービスの提供が可能になりました。

例えば、LINE追客やVR内見、電子契約の導入で、お客様の物件選びや契約などに割く時間が大幅に減り、交通費もなくなるなどです。お客様側の認識も確実に進んでおり、「VRやオンラインで物件が見られる会社に問い合わせをしよう」というような変化が起き始めています。

また、顧客サービス向上の動きとして注目されるのは、物件情報の流通が正確かつ、緻密となり、隠し物件を使った囲い込みなどの動きがなくなりつつある点です。お客様の相談ニーズは物件探しから、住まい選びや暮らしのノウハウなどに集中するようになってきているようです。

情報の透明性アップ

会社ごとに慣習も業務フローも異なる不動産業界では、業務やノウハウが属人化しやすい傾向にあります。特に仲介会社では追客時の対応、管理会社ではオーナー・入居者への対応をする際、いつ、どこで、誰が、何を言ったのか、行ったのかという情報が溢れます。
不動産テックを活用し、こういった情報を溜めて誰にでも共有できる状態にしておくことで、「この人しか対応できない」といった状況を生みだすことも無くなります。

また、あらゆる数値データを溜めてグラフで可視化することで、自社が抱える課題やその解決策の糸口を知ることができるのです。

業務の効率化

不動産テックでもっとも効果が実感できるのが、業務の効率化です。例えば同じ業務量で、1日の平均残業時間が2時間以上短縮され、連絡ミスや入力ミスも減ったというような効果測定が容易です。

物件情報の更新やポータルサイトの管理、伝票作成、契約など、不動産業には時短化が可能な業務がたくさんあります。

これらの効率化で生み出された時間を、充実した追客や自社のマーケット分析などに充てていく傾向が強まっています。

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不動産テックの12の詳細領域

不動産テックには、以下の12の領域があります。それぞれどのようなサービスが提供され効率化が実現されているか紹介します。

不動産情報

不動産情報に分類されるのは、物件情報以外の不動産に関連するデータを提供・分析するサービスです。

登記簿情報やハザードマップ、地域特性などをデータベース化することにより、不動産に関する情報収集の時間短縮や情報の可視化をサポートします。

仲介業務支援

不動産事業者向けに、不動産売買や賃貸の仲介業務を支援するツールやサービスです。顧客情報管理ツールや営業支援に加え、内覧予約や申し込みがオンラインでできるシステムなどがあります。

物件登録から広告出稿、反響管理やデータ分析まで行える「いえらぶCLOUD」は、仲介業務を全面的にサポートしつつ、反響や来店率アップも狙える業務支援システムです。

多機能でありながら直感的に操作しやすいデザインで、システム導入後も専門スタッフがコンサルティングを行います。12,000社導入の実績をもつノウハウで、仲介業務をサポートします。

管理業務支援

不動産管理会社のプロパティマネジメント業務を支援するサービスです。入居者や物件の情報管理などの運営支援、IT重説などの支援ツールなどがあります。

いえらぶCLOUD」は、あらゆる関係者や物件の情報をデータ化して一元管理ができます。また、重要事項説明書などの各種書類も一括で作成できるため管理業務をサポートできます。電子契約機能を備えている「いえらぶサイン」と連携すれば、オンラインでの契約にも対応できます。

AR・VR

現実世界を仮想的に拡張するARや、環境全体を仮想的な世界に置き換えるVRを活用したサービスです。

ARの活用例には家具の配置シミュレーションなどが、VRの活用例にはバーチャル内見などが挙げられます。VRを活用すれば、物件が遠方の場合や、未完成の場合にも内見が可能です。

内見の様式を変える、オンライン内見やVR内見については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
不動産の内見が変わる!オンライン内見やVR内見の特徴やデメリットについて解説

IoT

IoTとは「Internet of Things」、いわゆるモノのインターネットです。不動産に設置・内蔵できるネットワークデバイスや、デバイスから得られるデータを活用したサービスが挙げられます。

スマートロックやスマートホームなどの利用者向けサービスのほか、事業者向けにはカメラを活用したリアルタイムでの物件状況確認システムなどがあります。

ローン・保証

不動産ローンのシミュレーションや保証会社のマッチングサービスなどです。

購入希望者の提供情報に基づき、借入可能額の推定や最適な住宅ローンの提案、借り換え提案などをサポートします。

リフォーム・リノベーション

リフォーム・リノベーション領域では、業者とのマッチングや比較、一括見積りサービスなどが中心です。条件を入力することで、希望に合う業者とコンタクトを取れます。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、不動産事業への少額投資をインターネット上で募集するサービスです。複数の投資家から集まった資金を不動産運営に活用し、得られた収益を投資家に還元します。投資家は少額から不動産投資をすることが可能です。

また、不動産事業者と投資家のマッチングを行うプラットフォームもあり、投資や資金調達の機会を増やしています。

価格の可視化・査定

不動産価格や賃料を査定するサービスやツールです。データやAIの活用で将来予測が行えるシステムや、複数の不動産会社に一括で査定を依頼できるサービスなどがあります。

これまで不透明だった住宅価格の市場価値の判断も可能になりました。

マッチング

物件と購入希望者、業者と依頼者などをマッチングするサービスです。

居抜き物件や店舗物件など種別に特化したもののほか、広告主の募集や専門家とのマッチングなどを扱うものなど、多岐にわたります。

また、不動産業界の人材をマッチングするサービスもあります。

スペースシェアリング

空室物件などの活用を目的として、シェアやマッチングを行うサービスです。短期や一定期間のみ利用したい・貸したいというニーズを満たしたもので、インターネット上で予約などの事務手続きが完了するものが多いです。

リモートワークが浸透した近年では、シェアオフィスやコワーキングスペースなどのシェアリングサービスも登場しています。

メディア・プラットフォーム

すでに普及している、賃貸や売買物件情報を提供するメディアやポータルサイトなどです。物件情報から、ユーザーと不動産仲介業者への橋渡しをするほか、ユーザーに不動産に関する情報提供を行うコンテンツも内包していることが多くなっています。

近年では、あわせて立地特性や災害データ、家賃変動などの不動産情報を取得できるプラットフォームもあります。

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不動産テック導入にはまず何からすべき?

まず、自社に恩恵の大きい「不動産情報」「仲介業務支援」「管理業務支援」と、顧客へのサービスアップ度が高い「AR・VR」「IoT」を優先的に進めることをおすすめします。

業務支援に準じて、「不動産情報」も、修繕費やレントロールなど業務に関わる情報をデータ化して管理するものです。顧客、物件、その他の3つの情報を一元管理することが、業務支援サービスが効果を生む仕組みとなっています。

そのほかに人的ミスの削減、情報セキュリティ、オフィスのスペース効率の改善など、わかりやすく感じるメリットが多数あります。

これまで一部の業務支援系サービスの導入が進まなかった要因として「まわりの業者が対応していない」という点がありました。しかし政府や国土交通省の打ち出すデジタル化改革の動きによって、業界全体が対応を進めていく体制となっています。

現在、顧客ニーズは多様化しており、非接触、非対面での内見といった需要が大きくなっています。その点で、「AR・VR」は、物件の内装や周辺エリアの環境について、オンライン上の動画や、3Dグラフィックでの閲覧ができるため、遠方の顧客でもスムーズな内見を実現させます。

比較的低予算で導入でき、とくに遠方からの賃貸物件探しなどのお客様に喜んでいただけるサービスです。

「IoT」は空調、施錠、荷物受け取り、清掃代行など、インターネット回線を利用して、物件の機能付加を行うものです。

物件オーナーによる設備投資が必要なのですが、借り手市場化が進む中、物件の価値を上げていくような提案は今後求められる業務でしょう。

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不動産テック導入は「いえらぶCLOUD」で!

不動産仲介業、不動産管理業の領域を中心に、不動産テックをすばやく導入して効果を挙げたいとお考えの方には、不動産管理システムの「いえらぶCLOUD」をおすすめします。

ポータル、ホームページ、ブログ、SNSなどあらゆる手段で最新の集客・追客手法を実現し、「お客様が決める」時代の成約数アップを実現します。

また、物件、オーナー、入居者の方、修繕履歴、業者データなどを一元管理し、業務の効率化とミスの防止を実現します。

ポータルの物件情報ワンクリック同期、VRやオンラインを利用した内見、LINEからの顧客情報取り込み、電子契約など、業務効率化のための機能が満載です。

導入後もサポート&コンサルの役割を担う専門スタッフが、1社1社のご利用状況や、不動産業界の動向に合わせてわかりやすくサポートを行います。

まとめ

本記事では、今話題の不動産テックについて、活用するメリットや活用事例、具体的なサービス内容についてわかりやすく解説しました。

不動産テックを活用した業務支援の強力なパートナーとして、ぜひ不動産管理システム「いえらぶCLOUD」の導入をご検討ください。

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株式会社いえらぶGROUP

この記事を書いた人いえらぶ編集部

全国15,000社の不動産会社の業務効率化や売上アップをサポートする中で得たノウハウを日々発信中。SNS集客やBPOサービスなど、最新の情報もどんどん発信していきます。

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