こんなときどうする?居住用物件でお店が開かれた!?

勝手なことをしている入居者が…どうする?

入居者も決まって、空室も埋まって、毎月家賃がちゃんと入ってくる。

順調順調…と安心していたところに、一本の電話が。

「隣の部屋に、知らない人たちが毎日出入りしています!」

「管理会社さん、どうにかしてください!」

どうにかしてくださいと言われても…

人の出入りくらいあるものじゃないの…?

家賃はちゃんと入ってきているし…

などと油断していてはいけません!

もしかしたらその入居者は、「使用目的違反」という契約違反をしているかもしれません。

今回は、そんな使用目的違反について、問題点と対処法を見ていきましょう。


他の入居者の生活を守る義務がある!

家賃もちゃんと支払ってくれているし、ここはほかの入居者にちょっと我慢してもらおう…

そんな考えもよぎってしまうかもしれませんが、待ってください!

賃貸借契約では、貸主が借主に対して、静穏に居住させる義務が定められています。

つまり、1人の入居者が周りの入居者に迷惑をかけている状況を放っておくことは、契約違反に値します。

場合によっては、他の借主から損害賠償を請求されても致し方ない、といったことになりかねません。

家主から物件の管理を任されている身として、このような状況を引き起こすことのないように気をつけましょう!

入居者には部屋の用法を守る義務がある!

もちろん入居者にもまた、契約書の上で交わされた利用目的を守らねばならないという義務があります。

通常、居住用のアパートを賃貸する場合は、賃貸借契約書に使用目的が記載されています。

入居者がこの使用目的を守らなければならないという義務のことを、用法遵守義務と言います。

どんなに家賃をしっかりと払っていたとしても、目的と異なる方法で物件を使用するのは立派な契約違反だということを忘れないようにしましょう!

実際に起こりうる問題は?

ルール違反だから駄目だということは分かったけれど、実際にどんな問題があるのでしょう?

たとえば、居住用の物件をお酒と料理を出す飲食店として使用していた場合を考えましょう。

まず、飲食物を扱うことで異臭が発生したり建物を汚したりといった、建物への被害が考えられるでしょう。

また、まったく知らない人々が建物を出入りすることになれば、ほかの入居者は漠然と不安に感じることでしょう。

多くの人が集まり、お酒も入る環境であれば、騒音が発生するかもしれません。

酔っ払えば、他の入居者とトラブルを引き起こすかもしれません。

このように、建物自体にも、そして入居者への被害も起こりかねない状況なのだということを覚えておきましょう。

そもそも思い出してください。

その物件の入居者は、管理会社自らが行なった入居審査によって選ばれた人々の集まりで、入居者もそれを踏まえて物件を決めているのです。

入居審査を通ったわけでもない、不特定多数の人々が出入りしている状況は異常事態です!

これでは管理会社として不測の事態に対応ができません。

現状を把握し、しっかりと対応していきましょう。


対処するにはどうすればいいの?

さて、管理会社として使用目的違反の入居者に対してしっかりと対応していかねばいけないのですが…どのようにすればよいのでしょうか。

注意点とポイントを押さえていきましょう。

信頼関係の破壊?

じゃあ、使用目的違反の入居者は他の入居者のためにも退去させよう。

と思っても、実は簡単にはできません。

賃貸借契約を解消するためには、貸主と借主の間の信頼関係がすでに破壊されている、と認められることが必要になってくるのです。

たとえば、入居者が居住用の部屋でネットを使って物販事業を行なっているような場合を考えましょう。

これは使用目的違反…と言えるかもしれませんが、他の入居者にそれほど迷惑をかけているわけでもないですし、これだけで貸主との信頼関係を破壊した、とも言い難いですよね。

一方で先に挙げたように居酒屋をしていた場合、部屋を汚されるリスクや他の入居者に不快感を与えるリスクなど、多大な迷惑が考えられますよね。

この場合は、信頼関係が破壊されたと認められるでしょう。

このように、使用目的違反をしているからと言って、すぐに契約を解除できないこともありますので、注意しましょう!

とにかく状況を把握し、催告を!

対処のポイントとしては、まず実際どんな使われ方をされているのか確認することです。

確認した結果、近隣住民になにか被害が出てしまうと判断したり、部屋が壊されたり汚されたりしてしまうおそれのある場合、すぐに改善するように催告しましょう。

一定の期間を定めて、それまでに改められないようであれば、契約解除も視野に入れていると明言することが大事です。

そうすることで、改善されればそれに越したことはないでしょう。

また改善されなかった場合も、管理会社としての義務を全うしようとし、相手がそれに応じなかったということで、信頼関係が破壊されたと認められることになるでしょう。

とにかく状況を把握し、場合によっては催告をすることで、今後の対処もスムーズになりますので、ぜひ心掛けましょう。

まとめ

入居者の使用目的違反は、契約違反の線引きが難しい部分があります。

まずは状況確認、そして他の入居者への迷惑や物件への損害を考慮して、早めに催告をしましょう。

ルール違反をしている入居者を放っておくことは、管理会社としての責任放棄に他なりません!

管理会社として、入居者全員の幸せを守っていきましょう!

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