不動産開業は儲かる?業種別の特徴や始め方について解説
目次
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不動産会社の開業を視野に入れている方は、長期的に儲けることができるのか、経営するなら賃貸業と売買業ではどちらがよいのか悩む場合も多いでしょう。
本記事では、不動産開業で儲けたいと考えている方へ向けて、予想される年収や業種別の特徴、開業の流れや成功するためのポイントを解説します。
不動産会社を開業後の年収と業種別の特徴
不動産会社を開業した際の年収
不動産会社を開業するにあたって「年収」は気になるポイントですよね。
結論からお伝えすると「約600万円」となります。
メインとなる業種や開業する地域などによって差は生まれますが、600万円ほどだと言われています。あまり高くないと感じた方も多いのではないでしょうか。開業当初では「事業が安定していない事」「お客様の信頼獲得に至っていない事」が高収入を阻む要素として考えられます。
しかし不動産業界は実力による収入の上振れが大きい点が特徴です。以降で紹介するポイントをおさえて、儲かる不動産会社を開業しましょう。
不動産会社の主な収入源
不動産業で儲けるために、収益構造を理解することが重要になります。売上を構成する収入源は3つあります。
仲介手数料 | 賃貸契約や売買契約を仲介した際にもらえる手数料のことです。貸し手(売り手)、借り手(買い手)どちらか片方から手数料をもらう場合、両方からもらう場合があります。 |
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売却益 | 自ら不動産を仕入れて売却した際に生じる売却益のことを指します。買った土地に建物を建てて販売する、購入した物件をリフォームして販売するなど売却益の獲得方法は様々です。 |
各種手数料 | 手数料も一定の収入を見込めます。火災保険などの保険の代理店手数料、改修工事業者の紹介手数料など様々な手数料が存在します。 |
これらをコツコツ積み上げて、安定した収益性を確保していくようにしましょう。
不動産会社を開業した後の業種①賃貸業
不動産会社を営むにあたって約8割の方は賃貸業を選択します。賃貸物件を貸したい方と借りたい方を引き合わせ、成約時に手数料をいただきます。
賃貸業は、比較的安定収入に繋がりやすい業態のため、迷ったら賃貸業を選択しましょう。
また、賃貸業で既存物件の紹介を行い安定収入を確保しつつ売買業で収益の上振れを狙うのもおすすめです。
不動産会社を開業した後の業種②売買業
賃貸業同様、成約時に売り手と買い手から仲介手数料をいただきます。売買業の特徴は、大きな収入を見込めることにあります。一件の成約に時間がかかるため、継続的な安定収入にはなりにくいです。
また、自身で仕入れた不動産を売却して売却益を獲得する働き方も売買業にあたります。
成約率を考えると賃貸業以上に難易度の高い業態ですが、安定的な収入を見込めるようになると、大きく不動産会社の業績を増加させることが可能です。
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不動産会社を開業するまでの流れ
不動産会社は準備から最短で4ヶ月で開業できます。スムーズな開業には、開業の流れを正確に把握することが重要です。
以下から、「不動産会社の開業に必要不可欠な資格」「開業に必要な費用とその内訳」「開業の簡単な手順」を紹介しています。開業を検討されている方の参考になれば幸いです。
不動産会社を開業するのに必要な資格
不動産業を営むには「宅地建物取引士」の資格が必要不可欠です。宅地建物取引士の資格がないと不動産取引をすることができません。
以下3つが宅建士の独占業務になります。
・重要事項説明
・重要事項説明書(35条書面)への記名押印
・契約内容を記した書面(37条書面)への記名押印
同資格は国家試験に合格することで取得することができます。毎年7月に募集開始され、同年10月に試験、同年12月に合格発表があります。
不動産業を営むには「宅地建物取引業」免許が必要になります。同免許申請にあたって、業務に従事する者の内、5人に1人の宅地建物取引士の設置が義務付けられています。
開業にあたって必要な資格や免許、条件など確認事項が多岐にわたります。先ほど最短4ヶ月で開業できると紹介しましたが、余裕ある準備期間をもって堅実な開業を目指しましょう。
参照:宅地建物取引士とは|公益社団法人 全日本不動産協会 東京都本部
不動産会社を開業するための費用
不動産会社を開業し儲けていくのに、必要な出費も多いです。結論、開業に必要な費用は「約400万円」。約400万円の内訳は以下の通りです。
・事務所の開設費用
・保証協会への加入費用
・その他諸経費
また、この400万円に加えて事業が安定するまでの生活費が必要になる点に注意が必要です。不動産会社として生計を立てていくまでに多少なりとも時間がかかることも忘れてはいけません。
十分な準備なしで開業を進めると、事業の継続が困難になります。開業資金の準備も入念に行いましょう。
開業資金の調達方法や手続きについて以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。不動産開業資金調達から必要な手続き、開業までの流れを解説
不動産会社を開業するステップ
不動産会社の経営が決まれば、実際に開業するまでのステップを解説しますので、参考にしてください。
①開業予定の事務所を選定する
不動産開業時に事務所を設置することが法律により義務付けられています。テナントを借りたりマンションの一室を利用するなどして事務所を設置しましょう。
また、下記の記事では事務所の要件について解説しているので是非ご参照ください。不動産業事務所の設置要件とは?開業時審査のチェックポイントを紹介!
②不動産会社の法人登記をおこなう
法人として不動産業で開業する場合、法人登記が義務付けられています。法務局に法人登記の申請を行い受理されることで法人と認められます。
③宅地建物取引士の資格取得
開業にあたって宅地建物取引士を5人に1人以上の割合で所属させることが法律で義務付けられています。また、資格を取得することで重要事項説明などの有資格者の独占業務を行うことができます。
④保証協会への加入
保証協会への加入は必須ではありませんが、加入することをおすすめします。全日や全宅と呼ばれる保証協会へ加入することで、初期投資額を抑えることができたり不動産情報が集約された「レインズ」を使えるようになります。
以下の記事では大手不動産保証協会の特徴をまとめています。参考にしてください。【不動産の保証協会】全宅?全日?ハトとウサギの違いを解説
⑤開業
①から④のステップを踏むと晴れて開業することができます。しかし開業後も一筋縄ではいきません。
開業の際に抑えておくべき要点についてはここから先で解説いたします。
また、以下の記事では開業までの流れをさらに詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。不動産開業までの流れ(フロー)を解説!法人設立や免許申請はどうする?
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不動産会社を開業して儲けるためのポイント6選
不動産会社を開業して、儲けるには「戦略」をしっかり立てることが重要です。
開業当初は、新規顧客の集客や営業活動で多忙になります。「具体的な競合他社との差別化」や「自社や自社営業マンにしかない魅力」などの戦略を事前に立てていれば集客で有利にはたらきます。
不動産会社を開業して儲けるポイントは6つあります。以下でそれぞれのポイントについて詳しく解説します。
①どの業種を選ぶか
不動産業の業態は賃貸業と売買業の2種に大別することができます。それぞれの特徴について本記事で後述しますので、メリットやデメリット、ご自身の経験や知識をもとに業態を決めることが重要です。
②どのエリアに店舗を構えるか
「都市部」での不動産開業を強くオススメします。都市部は競合他社が多いことが予想されますが、地方と比較して需要があり、不動産の価値が高く、儲けやすい傾向にあります。
競合に対しては、ターゲットの絞り込みや独自サービスの提供などマーケティングすることで勝ち抜きましょう。
③どのように集客するか
お客様に選んでいただくためには適切な集客でアプローチする必要があります。近年、顧客が物件探しにインターネットを多用する傾向にあります。そのため、自社サイトやSNSでの集客が重要になっています。
競合に勝ち抜いていくための戦略を開業前にしっかり立てることで顧客に選んでもらえる不動産会社を目指しましょう。
④人脈があるか
開業時から儲けていくには、「顧客になりそうな人」や「顧客を紹介してくれる人」の存在が欠かせません。なければ、一から集客していく必要があるのと、収益が安定するまでに時間がかかります。
⑤営業力はあるか
どんな業界で開業していくのにも「営業力」は必要不可欠です。営業力が顧客との信頼関係構築や収益を安定的にするカギを握ります。
⑥役立つ資格を持っているか
不動産会社として儲けるには独自性や顧客との信頼関係が必要不可欠です。これらをさらに高めるには、必要不可欠な資格だけでなく関連する資格の取得が大いに貢献します。
ここでは、不動産業務に役立つ資格を表にまとめていくつか紹介します。
不動産に関する資格 | ・不動産鑑定士 ・土地家屋調査士 ・賃貸住宅管理業者 ・建築士 |
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金融に関する資格 | ・ファイナンシャルプランナー ・住宅ローンアドバイザー |
以下記事では、今回紹介した資格についてさらに詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。不動産仲介業に必須の資格「宅地建物取引士」とは?その他開業時に活用できる資格
不動産会社の開業において失敗する理由
不動産業界は参入障壁が高くない業界ですが、開業後に失敗してしまうケースが多いです。収益が安定しなかったり、思いもよらなかった危機に直面して苦しむ不動産会社も少なくないです。
そこで開業後に陥りやすい失敗を紹介していきます。失敗例を知って事前の対策を行いましょう。
理由①資金が不足している状態で経営する
不動産開業の費用が想定以上
前述の通り400万円ほどが必要になると言われています。
費用が想定の範囲内に収まれば良いですが、予算をオーバーしてしまう場合もあります。家賃はあらかじめ想定しやすいですが、通信費や設備機器費用はあらかじめ設定していた予算を超えてしまうこともあります。
不動産開業後の維持費が想定以上
年間で200万から250万程度を想定しておきましょう。
メインでかかるのは店舗の家賃です。一般的な店舗を構える場合、賃料だけで200万弱が必要になります。しかし、シェアオフィスを活用したりオンライン商談をメインにして店舗を持たないようにする等で家賃を抑えることができます。
また、保証協会への費用や更新手続きの費用もかかります。家賃ほど高額ではないですが、合計で50万円ほど毎年決まった金額を用意する必要があります。
不動産開業時に受けられる融資額が足りない
開業資金を確保するうえで融資を受ける場合も想定されます。しかし、準備不足で融資を受けられない場合もあります。
満足に融資を受けられなけば資金繰りが悪くなってしまいます。逆に必要な金額以上に融資を受けても経営悪化につながります。
重要なのは、融資に対する正しい知識を持つことです。不動産業の融資については、以下の記事もあわせてご覧ください。不動産開業の融資は「日本政策金融公庫」がおすすめ!いくら受け取れる?
理由②集客で新規顧客の獲得ができていない
新規顧客を獲得することは不動産会社にとって重要で、安定して新規顧客が入ってくることが売上の安定に有効です。
ネットが発達した現在、不動産を探す人の大半は店舗に足を運んだり人脈に頼ったりすることなくネットを使って情報を集めます。不動産会社の人に人脈がなくても、主体的に顧客を集められるようになったのです。
ネットによる集客に力を入れましょう。ネット集客の中でもホームページによる集客は費用を抑えて効率的な集客が可能です。ポータルサイトへの出向も新規顧客の獲得に向きますが広告費がかかってしまいます。ホームページは一度作成してしまえば継続的な費用はかかりません。
また、ホームページ集客の最大のメリットは確度の高い反響を集められる点にあります。ホームページに訪れる方は「エリア+間取り」や「物件名」で検索を行った方がほとんどです。こうした検索ワードで不動産を探す方は購買意欲が高いでしょう。
また成約に結びつかなくても、自社のファンとして定期的にホームページに訪れてもらえます。ゆくゆくは成約に結びつくでしょう。
ホームページ集客はメリットが大きいことは伝わったと思いますが、自社でホームページを制作するのは荷が重いでしょう。そこでいえらぶCLOUDのホームページ制作サービスを紹介します。
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理由③業務量の多さを想定できていない
不動産業は業務量が多く長時間労働を必要とします。クレーム対応や物件確認といった売上に直接結び付かない業務に多くの時間を割く必要がありますが、こうした現状を知らない方も多いと思います。
また、業界で働いた人であっても業務量の多さを想定できない場合もあります。社員が複数いる会社で働いている場合、業務を分担することが一般的です。そのため、実際にすべての業務を一人で行ってみると手に負えなかったという場合もあります。
集客の施策を考えて実行したり電話追客を行ったりと、売上に直結する業務に時間をかける必要があります。特に個人での開業は人的資源が限られているため、少人数で業務を回す工夫が必要です。
そこで不動産システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか?不動産システムを活用すれば業務を効率化できる他、人的ミスを減らすことができます。
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システム導入による業務効率化について、具体例を交えて知りたい方はこちらの記事もご覧ください。開業時からRPAを導入して、500物件の物出しと物確を自動化!
まとめ
不動産会社を経営する前に知っておきたい資金や資格、そして失敗するリスクについて解説しました。
不動産会社を長期的に経営していくなら、集客を効率的におこない、売り上げを増加させる必要がありますので、いえらぶCLOUDの導入を検討してみてくださいね。
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