【全賃連載】インスタ投稿、統一感で反響増
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不動産DXで実現する「顧客ファースト」第4回
当社常務庭山が全国賃貸住宅新聞に寄稿している連載記事です。
提供元: 全国賃貸住宅新聞社
今や不動産会社の7割がSNSから反響を得ている。当社が昨年7月に発表した調査結果だ。さらに「反響の10%以上がSNS経由」との回答も20%を超えた。
前回お伝えした通り、難易度が低く始めやすいSNSがインスタグラムだ。ただし多くの会社が参入する中で、やみくもに始めても意味がない。反響を得られるアカウントへと成長させるには、基本を抑えた投稿が大切だ。
地元情報を発信
物件投稿を行う場合、社員紹介やランチなど日常風景の投稿は混ぜない方が良い。統一感を持たせることで、インスタグラムに「不動産情報のアカウント」と認知され、住まい探しをするユーザーに表示されやすくなる。
加えてエリア×顧客層というターゲット設定も重要だ。エリアを絞った上で投稿文や画像に「地元ならではのコメント」を加えよう。例えば「駅前の安いスーパー」「近所の人気定食屋」といった独自情報の投稿は、全国を網羅的にカバーするポータルサイトにはできない投稿であり、そのエリアで住まいを探す人に歓迎される。
ターゲットとする顧客層を設定したら、投稿すべき物件も決まる。「新社会人」がターゲットの場合は個性的なSNS映えする物件よりも、利便性の高い現実的な物件が好まれる。当社が今年2月に行った調査でも、20代が住まい探しで優先するのは移動の利便性という結果が出ている。「渋谷駅まで徒歩10分」のように具体的なアクセスの良さをアピールすると良い。
写真は水平に撮影
投稿については、写真の撮り方、言葉選び、投稿時間の3つが成功の鍵となる。
①撮影時は「水平・垂直・奥行き」を意識すると部屋の印象がぐっと良くなる。部屋の角に立ち、柱が垂直に写るように撮影すると奥行きのある写真が撮れる。iPhoneであれば設定から「カメラ」を選択して「グリッド」と「水平」をオンにすると撮影時に水平・垂直を確認しやすくなる。
②投稿の本文では、分かりやすい言葉選びが重要だ。「クロス」「RC造」といった専門的な言葉は控え、クロスは「壁紙」、RC造は「安心できる鉄筋コンクリート構造」のように言葉を変える必要がある。
③投稿は日曜の夜がおすすめだ。特に20時から22時にアクセスするユーザーが多い。通勤時間の7時台や、ランチ時間の12時台もアクセスが増えるが、迷ったら夜に投稿すれば間違いない。投稿の頻度は週に2、3回が良いとされる。日曜を含む投稿スケジュールを決めておこう。
上記の3点を抑えた投稿が軌道に乗ってきたら、まとめ投稿もぜひ試していただきたい。「おしゃれな和室リビング5選」のようなまとめ投稿は「いいね」や「保存」、「シェア」が増える傾向がある。また、結果の良かった投稿は再度投稿しても伸びる可能性が高い。内容を再利用し、画像枚数を増やして投稿すると良い。
最近は「物件オーナーからの要望でSNSを始めた」という不動産会社も多い。物件オーナー・ユーザー・自社が三方良しとなるよう、今回紹介した基本のポイントを参考に挑戦してもらえれば幸いだ。
いえらぶGROUP 共同創業者・常務取締役 庭山健一
マンションデベロッパーでの経験を生かして、2008年にいえらぶGROUPを設立。不動産業務支援システム事業、受託開発事業など営業人を統率。14年に常務取締役に就任。
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