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【管理会社向け】オーナーから契約解除のリスクも…空室が埋まらない原因と対策

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空室が埋まらないとどうなるか

空室が埋まらないとはすなわち、「オーナーを満足させられない」ということです。
当然のことですが、管理物件の空室を埋められない状況が続けば、オーナーから契約を解除されてしまうリスクがあります。
そして実は、このリスクは今後さらに高まる見込みがあります。その理由は大きく分けて2つです。

1つ目は、人口減少子高齢化です。

内閣府の推計では、2026年以降に人口が1億2,000万人を下回り2048年頃に1億人以下になると予想されています。
さらに、2050年以降は60歳以上の方が人口の過半数を占めるとの予想もでています。
このような人口減と少子高齢化が進んでいる状況ですので、新築賃貸物件も減少を続けると予想されます。

その結果、既存物件の管理の競争が激化し、オーナーの「早く空室を埋めてほしい」という要望に応えられない管理会社は、すぐに切られてしまうことになるのです。

2つ目の理由は、オーナーの世代交代です。

世代が変わってきたことで、インターネットに詳しいオーナーが増えています。オーナー自身がインターネットを駆使して物件の紹介をしたり、高い効果が見込める空室対策を調べていたりします。
そして、中には「管理会社比較サイト」を使って、空室を早く埋めてくれる優良な管理会社を自ら探すオーナーも多くいます。

そのような状況で、オーナーが知っている情報しか持っていない賃貸管理会社や集客力の弱い賃貸管理会社に、大切な資産である賃貸物件を任せられるでしょうか。

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空室が埋まらない原因と対策:オーナーに対策を提案すべきパターン

一言で空室物件を埋めるといっても、そのやり方は「オーナーに対策を提案すべきパターン」と、「管理会社が独自で対策すべきパターン」の2つのパターンがあります。
ここからは、それぞれのパターンに沿って原因と解決策をご紹介していきます。

まずは、オーナーに対策を提案すべきパターンからです。

原因①:適切な修繕が行われていない

賃貸物件の修繕に関してはオーナーの判断にゆだねられているため、できるだけ支出を抑えようと各部材の耐用年数などが無視されてしまうことが多いようです。
しかし、不具合が生じてから修繕を行っていては入居者満足度が低下し、解約に繋がりかねません。
さらに、適切な修繕が行われていない物件は、築年数以上に古く見えてしまうというケースもあります。

つまり居室内をどれだけ綺麗に整えていても、物件全体の外観が悪いことで、入居希望者から敬遠されてしまい、空室が埋まらない状態になっている可能性もあるのです。

→対策:オーナーに修繕の提案をする

修繕をすることで費用はかかりますが、それ以上の投資対効果が見込める場合は、積極的にオーナーに修繕の依頼を出しましょう。

原因②:設備が整っていない

最近では近隣の競合物件と比較して、備え付けられている設備のグレードが低いことで空室が埋まらない…ということが増えてきます。

たとえば女性の1人暮らしや小さな子供を抱えるファミリー層は、セキュリティ対策がしっかり行き届いているかどうかがアパートを決める際の基準になっている場合がほとんどです。
そのため、セキュリティ設備が整っていない物件は、これらのユーザー層の候補にも入らないということになってしまうのです。

→対策:オーナーに新設備の導入を提案する

オートロックや防犯カメラなどのセキュリティはもちろん、インターネット無料や浴室乾燥機、エアコンや調理設備など、居室に備え付けられている設備の種類や新しさによって、入居率は大きく変わってきます。

管理物件がどのようなユーザー層をターゲットにしているかを考慮したうえで、必要な設備を提案してみましょう。

原因③:家賃が周辺の相場よりも高い

当然のことですが、ユーザーは物件の条件が異なる場合は様々な条件を比較しながら物件を選びますが、条件がほぼ変わらない場合は支出を抑えるためにより賃料設定の安い物件を選ぼうとします。
そのため、家賃が周辺の相場よりも高い物件は、安い物件よりも空室が埋まりにくくなります。

→対策:あくまで最終手段として、家賃の値下げを提案する

実は家賃を下げるという空室対策は、あまりおすすめできません。
その理由は2つあって、「①オーナーから任せてもらえなくなる可能性がある」「②値下げによって市場が崩壊する」というものです。

オーナーからしてみれば、当然ですが高い家賃で入居してくれたほうが嬉しいですよね。
それなのに、管理会社が家賃の値下げばかり提案してきたらどうでしょう。
他の管理会社に任せようかな、よりいい条件の管理会社に変えよう、となるかもしれません。そうでなくても家賃の値下げを交渉することで、関係が悪くなるかもしれません。

管理会社はオーナーとより良好な関係を築きたいですよね。そのためにも家賃を下げるということは最適とは言えないのです。

また、安易な値下げが続いてしまうと市場を崩壊させてしまうリスクもあります。
いくつもの管理会社が空室を埋めたいからといって価格を下げてしまったら、どんどん価格が下がってしまい、価格競争となってしまいます。

そうなると管理会社にメリットはありませんよね。また、価格競争になることで、破綻してしまうかもしれません。
市場の混乱を引き起こさないためにも、安易な値下げには注意が必要なのです。

>>空室対策で家賃値下げはもったいない!オーナーも納得させる空室対策のアイデアをご紹介!

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空室が埋まらない原因と対策:管理会社が独自で対策すべきパターン

続いては、管理会社が独自で対策すべきパターンについてです。

原因①:物件情報が認知されていない

そもそも物件情報が認知されていないというパターンです。
一昔前までは、紙の冊子に空室情報を載せたり、不動産会社の外壁などに広告が掲載されるというオフラインの広告が一般的でした。

しかし現在では、ネットが主流です。
ユーザーはスマホのアプリなどで情報収集してから不動産会社に問い合わせをする場合がほとんどなので、従来の古い集客方法のまま入居希望者を募集しているというのであれば、そもそもユーザーに認知すらされていないということになります。

→対策:ネット集客を取り入れる

スーモやホームズといった不動産ポータルサイトや、自社のホームページに管理物件を掲載しましょう。
また、ネットでお部屋探しをするユーザーは、自分が求めているいくつかの条件で物件を絞り込むという行動を最初にとります。

つまり、自社管理物件の入居対象者がどのような絞り込みを行うのか予測し、それに見合う条件を設定しておくこともとても大切です。

原因②:共用部分の清掃が行き届いていない

清掃が行き届いていないことは内覧に訪れた入居希望者に敬遠されるだけでなく、入居者満足度の低下によって、退去者が生じやすくなることも忘れてはいけません。

→対策:定期的に清掃を行う

・共用部分の電球が切れたままになっている
・ポストの付近にチラシがあふれかえっている
・ホコリを被った自転車などが乱雑に放置されている
・廊下や階段のあちこちにゴミ落ちている

この辺りは特に気にされる部分です。定期的な清掃を徹底して行いましょう。

原因③:トラブルを起こす入居者がいる

トラブルを起こす入居者と向き合うには大きな労力がかかるため、向き合わないで放置しようとする管理会社もいます。
しかし、トラブルを放置した場合は、他の入居者の満足度が下がって退去につながってしまったり、悪いうわさが広がって入居希望者からも敬遠されることになりかねません。

→対策:トラブルを起こす入居者を退去させる

トラブルを起こす入居者がいて、尚且つ他の入居者の満足度を下げて退去につながってしまう場合などは、退去させることが最善の策でしょう。

ただし、現在の法律では入居者の居住権がとても強く保護されているので、退去させる手段については注意が必要です。
強制的に退去させようとすると、入居者が反発してトラブルが悪化したり、後で嫌がらせを受けたりする可能性もあるので、弁護士に相談するなどしてスムーズに解決へと導いていく必要があります。

原因④:通常業務に圧迫され、そもそも空室対策に手が回らない

そもそも論として、日頃の通常業務に圧迫されているせいで、わかっていても空室対策まで手が回らないというパターンです。

→対策:人員を増やす、業務を効率化する

考えられる1つ目の対策としては、人員を増やすことでしょう。
人を増やし従業員一人ひとりにかかる負担を軽減することによって、空室対策に割く時間と労力を生み出します。

2つ目の方法は、通常業務を効率化してしまうことです。
具体的には、賃貸管理システムや業者間流通システムなどを導入することによって、家賃の入出金確認や契約者の更新状況の確認、それから物確対応や内見予約、申し込み対応といった通常業務を効率化します。

空室を”もっとラクに”埋める方法

このように、空室物件を埋められない原因は多岐にわたり、その分とるべき対策も多くあります。

管理会社がこれからの人口減と少子高齢化、オーナーの世代交代が進む厳しい時代を生き抜いていくには、「業務の効率化」「オーナーと入居者双方に寄り添った入念な空室対策」の2つを同時に行っていくことが鍵になりそうです。

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この記事を書いた人いえらぶ編集部

全国15,000社の不動産会社の業務効率化や売上アップをサポートする中で得たノウハウを日々発信中。SNS集客やBPOサービスなど、最新の情報もどんどん発信していきます。

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