不動産仲介業の独立開業で失敗するケース&対策を解説!成功しやすいのは賃貸?売買?!
目次
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弊社では不動産で独立・開業する方への支援を行なっているため、毎月数多くの開業予定者のお話を伺っています。
そのなかで不動産会社で働いたことのない方や、「過去に一度勤めたことはあるけれど実際に自分で経営するとなったらどのような業態を選べば良いんだろう?」というご相談をよくいただきます。
そのような悩みをお持ちの方へ向けて、今回は賃貸仲介、売買仲介のどちらの業態が独立におすすめなのか要点をまとめてご紹介します。
不動産仲介業で独立開業して失敗するケース
不動産仲介業で独立開業する場合に、よくある3つの失敗例を見ていきましょう。
売上が不安定で業績が上がらない
不動産仲介業は売上が不安定になりやすいリスクがあります。仲介事業における収益が仲介手数料だからです。成功報酬として収益を得るため、相談を受けたものの契約にまで至らなかったり、契約までに時間がかかったりと、契約状況が月々の売上に大きく影響します。
売上見込みが契約状況次第となるため、収益計画も立てにくいといった問題もあります。客単価は高額ですが、売上が思うように立たないと業績も上がりにくいです。
集客がうまくいかない
不動産会社に勤めていたときは、会社の知名度による集客が可能でした。しかし、独立開業すると知名度や信頼性が低い状態からスタートとなります。
不動産業全体として、知名度の高い会社が選ばれやすい傾向にあります。そのため独立開業をしたら、まずは会社を知ってもらい知名度を高めていくための作業が欠かせません。
古参の同業他社がエリア内にある中で知名度を上げていくには、独自の魅力をうまくアピールしていく必要があります。
集客の準備は、こちらもご覧ください【不動産の集客方法14選】集客に欠かせないポイントを紹介
業務量が多く重要な業務まで手が回らない
会社員は、会社の部署ごとに役割があるため、業務の範囲が決められています。独立開業すると、業務の範囲は定められておらず、幅広い業務を遂行しなければなりません。特に開業当初はやらなければならない雑務が多いため、重要な集客業務に注力できないケースもよく見られます。開業前後の業務負担をイメージできていないと失敗しやすいです。
不動産業で手間のかかる業務のひとつに物件情報の入力があります。物件情報の入力は成約率を上げるためにも頻繁に行うべき業務です。入力に時間がかかり、ほかの業務とのバランスが悪くなると本来注力すべき業務に支障をきたす場合があります。
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不動産仲介業で独立開業して成功するためのポイント
不動産仲介業の独立を成功に導くためのポイントを3つ取り上げます。
経営戦略・方針に合った業態を選ぶ
賃貸仲介業と売買仲介業では業態に大きな差があります。
賃貸仲介業は、需要があり集客しやすいとされているものの、仲介手数料の上限が原則家賃1か月分と定められており、成約数が売上に大きく影響する業態です。
一方、売買仲介業は一度の取引による売上が大きな業態になるため、年間の取引件数が少なくても売上を確保できる可能性があります。
賃貸仲介と売買仲介を同時に始めることもできますが、まずは売買仲介で開業して、軌道に乗ってから賃貸仲介を始めるといったケースが多いです。上述のとおり、少ない成約数で売上を伸ばせるため、賃貸仲介よりも業務に余裕があるためです。
他社との差別化ポイントを明確にする
知名度の高い同業他社と共存していくには、エリアやターゲット、物件を絞り込んで差別化を図っていくことが重要です。例えば、女性向けにセキュリティを強化した物件のように具体的なセールスポイントを構築します。
他社との差別化を認知してもらうためには、コンテンツマーケティングに力を入れるのも方法のひとつです。ユーザーにとって有益な情報を発信して集客につなげる方法で、SNSでの拡散による自社の知名度向上も期待できます。
そのほか、不動産とコンテンツマーケティングの相性が良い理由や、不動産会社がコンテンツを発信するのに適したテーマなどは、以下の記事で詳しく紹介しています。参考にしてみてください。不動産会社がコンテンツマーケティングと相性が良い理由!成功のポイントは?
開業独立当初から業務効率化を図る
不動産情報の入力をはじめ、不動産仲介業は手間がかかる業務が多くあります。開業当初からコアな業務にかける時間を確保するには、細かな業務を効率化していくことが大切です。
不動産テックの活用が成功のポイントのひとつになるでしょう。「いえらぶCLOUD」なら、自社ホームページ制作からポータルサイト連動まで不動産関連の業務を一括で行えます。不動産仲介業の業務効率化を図るためにも導入をご検討ください。
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賃貸仲介で独立開業するメリット・デメリット
不動産業の業務内容を賃貸仲介で独立開業するメリット・デメリットをご紹介します。
賃貸仲介の業務内容について
まずは賃貸仲介の業務について紹介します。
①物件の仕入れから登録
レインズなどの業者間サイトから物件の情報を登録して、自社ホームページやSUUMOやホームズなどポータルサイトに物件掲載します。
②集客〜来店まで
ホームページやポータルサイトから来たお問い合わせに対応していきます。
自社ホームページの場合は、反響が自社のみに来ます。一方で、ポータルサイトの場合は複数社に対してお問い合わせが行くため、追客メールやLINEでお客様にいち早く接触することが重要です。
③案内業務
追客をして実際に来店してお部屋探しをする事が決まったお客様に対して、希望条件に合った物件を紹介する物出し作業を行います。
また物件の情報が間違っていないか、現在も客付け可能かどうか物件確認の作業もセットで必要です。
お客様が「このお部屋、気になります!」と回答した場合は内見やVRでのお部屋紹介を行います。
④契約業務
内見をしてみて、お客様がお部屋を決めた際にはまず申し込み書の対応を行います。入居申し込み書や免許証等のお客様情報を元付会社へ報告します。
その後、審査が通り次第、専任の宅建士が重要事項説明を行うことで賃貸借契約が締結されます。
賃貸仲介で独立するメリット
①契約までの期間が短い
高額な売買物件に比べて、賃貸物件は気軽に選ぶことができますよね。そのため、物件を決めるまでの期間は、賃貸物件のほうが短い傾向にあります。そして検討期間が短ければ、収益が上がるまでの期間も短縮されます。
開業時はどうしても支出が増えるので、短期間で収益を得られる賃貸仲介から始めるほうが安心です。
②反響営業が中心になる
賃貸仲介業では、ポータルサイトやホームページから来る反響に対応し来店まで誘導、来店後は接客を行います。基本的には問い合わせてきた顧客への対応がメインなので、そこまで営業力が突出していなくても、契約まで持っていきやすいです。
そのため、特に不動産業界での経験が浅い人にとっては、賃貸仲介業のほうが営業のプレッシャーが少なく、顧客との関係構築に集中しやすいでしょう。
③顧客の数が多い
賃貸物件は2〜3年ごとに引っ越す人も多く、物件を探している人が多いです。一方で、売買物件は一生に1〜2回買うかどうかという人が多く、顧客の数が少ない傾向にあります。
そのため、顧客数の多い賃貸仲介業のほうが、契約まで繋げるハードルは低くなります。営業力に自信がある人や既に売買を任せてくれる顧客がいる人以外は、まず賃貸仲介業で黒字化を目指すほうがおすすめです。
賃貸仲介で独立するデメリット
①数で稼ぐ必要がある
賃貸物件を探す人は多いですが、その分1契約当たりの収益は小さいです。そのため、賃貸仲介業で独立する場合は、どうしても数で稼がなければなりません。その分業務量も増えるので、独立後は自分のペースで自由に仕事がしたいと考えている人には向かないかもしれません。
②繁忙期の業務量が多い
賃貸仲介業は、1〜3月の繁忙期に需要が偏っています。この3カ月の間にどれだけ売上を伸ばせるかで、1年間の成果が決まってしまうほどです。そのため、繁忙期の期間はかなり激務になります。
独立後は1人でやっていこうと考えている人だと、繁忙期の業務量は多すぎると感じるかもしれません。
不動産開業までの流れは以下のページで詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。不動産開業までの流れ(フロー)を解説!法人設立や免許申請はどうする?
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売買仲介で独立開業するメリット・デメリット
ここでは、売買仲介業の業務内容と、売買仲介業で独立開業する場合のメリット・デメリットをご紹介します。
売却仲介の業務内容について
売買仲介の場合は、物件を売りたい人を仲介する売却仲介と、物件を買いたい人を仲介する購入仲介で業務内容が変わります。ここでは、売却仲介の業務内容についてご紹介します。
①集客
売却を希望する売主を見つけるためには、一括査定サイトを利用するのが一般的です。一括査定サイトでは、潜在的な売主に広くアプローチできます。
また、反響を待つのではなく、飛び込み営業を行う不動産会社もあります。他にも弁護士や税理士からの紹介やチラシのポスティングなど、反響営業以外の方法もたくさんあります。
②価格査定
集客できたら、売買契約時の重要事項説明などのために、物件の調査を行います。調査内容は以下の3つで、査定書作成のための調査時間は約5時間、書類作成は約2.5時間ほどかかります。
- 法務局調査:売却物件の登記情報を調べる
- 市役所調査:宅建業で定められた調査項目のうち、特に建築や開発に制限を加える法律に関わる項目を調べる
- 現地調査:土地や建物、設備・周辺施設、聞き取り調査などを行う
③媒介契約
価格査定を経て売りに出すことが決まったら、売主と媒介契約を結びます。媒介契約の種類は専任媒介契約・専属専任媒介契約・一般媒介契約の3つです。また、契約内容によってはレインズへの登録義務や、売主への報告義務が発生します。
④広告掲載
媒介契約を結んだら、買い手を探すためにポータルサイトへの掲載を行います。
購入仲介の業務内容について
続いて、購入仲介の業務内容についてもご紹介します。
① 物件の仕入れから登録
まずは、レインズを閲覧するなどして物件を探し、元付業者に広告掲載の承諾をとります。物件を仕入れることができたら、内見撮影を行い、ポータルサイトや自社ホームページなどへ広告掲載を行います。
他にも、チラシのポスティングやリスティング広告、最近だとSNSなどを利用する不動産会社もあります。
② 反響対応〜案内
問い合わせが来たら顧客に連絡し、物件を提案するために必要な情報をヒアリングします。その後、空室確認を経て物件に関する資料を顧客に渡しつつ、他の物件も提案しながら追客を行います。
③ 資金計画
物件を購入する場合、ローンを組むのが一般的です。なので、資金計画を顧客と一緒に決めていくのも購入仲介業者の仕事になります。
また、資金計画が決まったらローンの事前審査に申し込みます。ローンの借入に失敗すると売買契約は白紙解約になってしまうため、売主は資金計画の固い買主を優先する傾向にあります。そのため、できるだけ早く事前審査を通し、資金計画を固めておくことが重要です。
④ 契約業務~引き渡し
購入申込書を売主あるいは元付業者に提出し、価格交渉を開始します。双方の合意が取れたら、宅建士から買主に対して重要事項説明を行った後に、売主も交えて売買契約手続きを行います。
その後、現地での最終確認や所有権移転登記の申請、費用の支払いを経て物件を引き渡して、仲介業務は完了です。
売買仲介で独立するメリット
①収益性が高い
売買仲介業のメリットは何といっても、儲かることです。不動産売買は賃貸に比べて取引額が高いため、より少ない取引数で大きな収入を得ることができます。
そのため、独立後はがんがん稼ぎたいという方には、売買仲介業をおすすめします。また、年に2〜3件の契約を追って、他は自由に過ごすという働き方をしたい方も売買仲介業のほうが向いているでしょう。
②営業力次第で収益を増やせる
売買仲介業では、ポータルサイト・一括査定サイトからの反響営業の他に、チラシのポスティングや飛び込み営業も行います。自分から営業をかけにいく力が求められるため、反響営業がメインの賃貸仲介業よりも営業力が収益を左右しやすい業態です。
さらに、不動産取引は高額であるため、顧客はより慎重になります。その状況から契約まで持っていけるかどうかは、営業力が大きく影響します。そのため、自分の営業力を活かしたい人にとっては、売買仲介業のほうが良いでしょう。
売買仲介で独立するデメリット
①収益を得られるまでの期間が長い
売買仲介業で独立する際には、「独立後どれくらいまでなら収益がなくてもやっていけるか」を計算しておくことが重要です。
「不動産情報サイト利用者意識アンケート」によると、物件を探し始めてから契約までの期間は、1カ月~3カ月未満が約4割、6カ月以上が約3割となっています。そのため、6カ月以上収益が発生しない可能性も考慮しておく必要があります。
もし早めに収益を生みたい場合は、賃貸仲介業からスタートしたほうが良いでしょう。
参考:2023年版「不動産情報サイト利用者意識アンケート」 調査結果②必要な知識量が多い
売買仲介を行う際には、不動産だけでなく金融や法律、税務といった分野の知識も必要です。また、法改正が行われれば、その都度勉強しなければなりません。必要な知識量が多いうえに、勉強し続けなければならないのが売買仲介の特徴です。
売買仲介を経験したことがない人が独立する場合は、勉強量が多く苦労するかもしれません。
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独立開業した会社の事例
賃貸仲介会社として独立(落合不動産株式会社)
開業時からいえらぶCLOUDをご利用いただいている落合不動産様。先物仲介だけで月間反響100件・反響率100%と、全国トップクラスの反響獲得を実現されています。仲介業にこだわり、管理や売買は一切しない経営を貫いています。
落合不動産様の事例詳細はこちらをご覧ください開業時からの導入で掴んだ全国トップクラスの反響率・反響数 ― 落合不動産株式会社様
売買仲介会社として独立(株式会社SORAホーム)
高知県で開業したSORAホーム様は、売買仲介を中心に、賃貸仲介・管理・リフォームと業務の幅を広げてきました。ホームページから順調に反響を獲得し、幅広くなった業務もシステムで効率化して安定経営を続けています。
SORAホーム様の事例詳細はこちらをご覧ください開業当時からの運用でホームページで反響獲得が可能に! ― 株式会社SORAホーム様
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まとめ
今回は「不動産業界で開業したいけれど、どのような業態を選べば良いかわからない」という方へ向けて、賃貸仲介と売買仲介の仕組みについてそれぞれ説明をしてきました。
弊社では、開業されはじめた方が最初に直面する「集客課題」に対して手厚いサービスをご提供させていただいております。
不動産での独立開業を手厚くサポートさせていただきますので、「年内開業を目指して、そろそろ本格的に動き出そう」と思っている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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