賃貸管理

賃貸不動産経営管理士とは?メリットと取得方法を解説

▼賃貸管理を始めてみようかな、という方へ
「賃貸管理業務マニュアル」をダウンロードする

不動産の資格は宅地建物取引士をはじめとして、たくさんの種類があります。そんな中でも近年注目されている資格が「賃貸不動産経営管理士」ではないでしょうか?

今回はこの「賃貸不動産経営管理士」という資格がどのようなものなのか見ていきます。

「賃貸不動産経営管理士」とは?

「賃貸不動産経営管理士」とは?

名前を聞いた事はあるけれど具体的にどんな仕事をしているのか分からない。賃貸不動産経営管理士に対する率直なイメージはこのようなものであると思います。ここでは仕事内容や資格の将来性について解説していきます。

賃貸住宅管理のスペシャリスト

賃貸不動産経営管理士とは、主に賃貸アパートやマンションなど賃貸住宅の管理に関する知識・技能・倫理観をもった専門家のことです。

管理業務委託契約から入居者の募集、契約期間中の管理、退去時の対応まで、賃貸管理業務は多岐にわたっています。これらすべての業務を体系的に学ぶことで得られる資格が賃貸不動産経営管理士の資格です。

これからの世の中に求められる資格に

賃貸住宅は住宅全体の約40%を占めています。

そんな中空き家の増加問題や賃貸契約に関するトラブルなど、課題が多いことも事実です。

このような課題を解決するために、高い専門性を持って良質な賃貸管理サービスを提供し、また上記のような社会問題を解決していくのが賃貸不動産経営管理士です。

賃貸不動産経営管理士の資格は、国土交通省が定める賃貸住宅管理業者登録制度においても、重要な役割を持っています。この制度では煩雑化している管理業務を適正に行うことを促進するために、一定の業務を賃貸不動産経営管理士に担わせることがルール化されています

その業務の一例が下記です。

・賃貸住宅管理に関する重要事項説明および重要事項説明書の記名・押印
・賃貸住宅の管理受託契約書の記名・押印
・事務所における資格者の設置義務

また、法改正の観点からも注目が高まっています。「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が施行されたことにより、管理戸数200戸以上の事業者は業務管理者(代表的な資格は宅地建物取引士)を設置することが義務付けられました

この業務管理者として賃貸不動産管理士が適用されることになりました。賃貸不動産経営管理士が業務管理者としての独占業務を行えるようになったのです。

法改正に関する詳細は以下の記事にまとめています。ご参照ください。2021年6月施行賃貸住宅管理業法とは?禁止される行為や義務について解説│不動産会社向けお役立ちブログ-いえらぶCLOUD

このように、近年注目度が高まっている資格であるといえます。

▼賃貸管理を始めてみようかな、という方へ
「賃貸管理業務マニュアル」をダウンロードする

賃貸不動産経営管理士の取得メリット

賃貸不動産経営管理士の取得メリット

賃貸不動産経営管理士は近年注目度が高まっている資格です。需要が高まっているため、取得により差別化を図ることができる資格といえます。ここでは、賃貸不動産経営管理士の資格を取得するメリットを解説します。

賃貸管理に関する知識が身につく

この資格を取得するためには賃貸管理業務全般を学ぶ必要があります。資格取得を目指す中で、業務に役立つ知識が身に付き、生かすことができるということは、それだけで大きなメリットですね。

トラブルに的確な対応ができる

賃貸不動産経営管理士の資格勉強で蓄えた知識をもとに問題に対処することができます。入居者からの質問に対して的確に答えることができ、不安を払拭して良好な関係を築くことができます。

例えば、敷金礼金や更新料はトラブル材料となりうる事もしばしばあります。こうしたトラブル材料を適切に処理することができます。

オーナーからの信頼につながる

賃貸不動産経営管理士の資格は賃貸管理の知識・技能・倫理観を兼ね備えているからこそ得られる資格です。そのためこの資格を持っているというだけで、プロに担当してもらえると、信頼につながるのではないでしょうか。

キャリアアップにつながる

賃貸不動産経営管理士の資格を持つことは会社内の差別化につながります。需要が高まっている資格ですが、資格取得者は限られています。

このような状況下で資格を取得すれば会社内で一目置かれるに違いないでしょう。モチベーションの高さをアピールする材料となり、新たな業務を任せてもらえることもあるでしょう。また、転職やキャリアチェンジにも役立ちます。

▼賃貸管理を始めてみようかな、という方へ
「賃貸管理業務マニュアル」をダウンロードする

賃貸不動産経営管理士の取得方法

賃貸不動産経営管理士の取得方法

試験は毎年11月に全国11都市で実施されます。出題形式は四肢択一、40問の筆記試験のみです。

賃貸不動産経営管理士協議会が公式のテキストを出しているため、こうしたテキストから独学を進めることが可能です。公式のテキストがあるのは勉強を進めていく上で安心です。

試験概要

試験時間 2時間
合格得点率 8割以上
問題形式 4択式
勉強時間 100~150時間

参照:試験実施要領(令和4年度)-賃貸不動産経営管理士(賃貸不動産における専門家の資格)

賃貸不動産経営管理士を名乗るためには、国土交通大臣登録証明事業主催の試験に合格する必要があります。

受験資格は存在せず、誰でも受験することが可能です。試験概要は以下の表の通りです。独学での合格は可能ですが、一筋縄ではいかない資格となっています。

また、注意点があります。資格を持っているだけでは賃貸不動産経営管理士の業務ができない点です。業務資格として業務管理者移行講習を受ける必要があります

業務管理者移行講習には、移行講習(業務管理者移行講習)と指定講習(賃貸住宅管理業業務管理者講習)の2種類があります。これらの講習を終了することで、賃貸不動産経営管理士を名乗ることができます。資格取得後は忘れず講習を受けるようにしましょう

合格率の推移

受験者 合格者 合格率
令和4年 35026名 8774名 27.7%
令和3年 35553名 10240名 31.5%
令和2年 29591名 8146名 29.8%

参照:令和3年度 賃貸不動産経営管理士試験 合格発表 | 賃貸不動産経営管理士 インフォメーション | 賃貸不動産経営管理士合格なら総合資格学院

上記の表は過去3年間の合格率の推移です。合格率は3割程度と言えます。決して低い数値ではなく、コツコツ勉強していけば確実に合格を掴むことができます。

また、受験者数を調べてみると、平成25年度では4106人であった受験者数が令和4年には35026人になっており、10倍近くも受験者数が増えていました。需要が高まり続けている資格のため、受験のハードルは年々高まってきています

まとめ

本記事では、賃貸不動産経営管理士の魅力について解説しました。取得によるメリットが多い資格であることは伝わったと思います。キャリアアップや業務の幅を広げるためにも、賃貸不動産経営管理士の取得をおすすめします。

▼賃貸管理を始めてみようかな、という方へ
「賃貸管理業務マニュアル」をダウンロードする

無料で使えて即埋まる_ゴマキ

株式会社いえらぶGROUP

この記事を書いた人いえらぶ編集部

全国15,000社の不動産会社の業務効率化や売上アップをサポートする中で得たノウハウを日々発信中。SNS集客やBPOサービスなど、最新の情報もどんどん発信していきます。

記事一覧へ

Related articles関連記事