不動産仲介業を開業する際の必要資金や資格は?集客ノウハウについても解説
目次
不動産会社を開業する場合、仲介業をメインにおこなうことを想定している方はいるのではないでしょうか。
仲介業を軸足に、管理や賃貸、開発、投資などさまざまな道が拡がるのが不動産業ですね。
今回は不動産仲介業の開業に必要な資格や資金、成功に重要な集客ノウハウなどについて解説をします。
不動産の仲介業とは?~業務内容やメリット~
まず、不動産の仲介業とはどのようなものかを見てみましょう。
仲介業とはどのような業務をおこなうのか
不動産の仲介業とは売主と買主、貸主と借主の間に立ち、土地建物の媒介を業務としておこなうことを指し、これに売主として売買することを加えたのが宅地建物取引業です。
媒介業務の流れは以下のとおりです。
1.物件の仕入れから登録
業者間サイトなどから物件の情報を登録し、自社ホームページやSUUMOなどのポータルサイトに物件掲載します。
2.集客から来店まで
ホームページやポータルサイトからのお問い合わせに、物件確認の上追客メールやLINEで対応していきます。
3.案内業務
来店が決まったお客さまに対して、希望条件に合った物件を探し、ご希望に応じて、内見やVRでのお部屋紹介をおこないます。
4.契約業務
お客さまが物件を決めた際には、入居申し込み書や免許証などのお客様情報を元付会社へ報告します。
5.契約
審査が通り次第、専任の宅建士が重要事項説明をおこない、賃貸借契約を締結します。
上記は賃貸・売買に共通の流れですが、売買取引の場合は、お客さまの資金計画などの融資対策や税金など、より深い住まいの知識についてのサポートをおこないます。
仲介業の報酬の基準
不動産仲介業での利益の基準は、宅地建物取引業法で決められており、売買価格の一定割合か、月額賃料1か月分を超えてはいけないことになっています。
また、契約が成立しない限りは、仲介の報酬は受け取ってはいけないため、どんなに時間と手間を割いて動いても、取引が決まらなければ報酬はゼロです。
以上のことから、賃貸よりも売買の方が一回の取引あたりの報酬が多いことは、お分かりになると思います。
しかし、売買取引で売主になれば利益は設定自由となり、大きな収入が得られます。
仲介業のメリット
不動産仲介業では流通している不動産か売主からの依頼を受けて取引を仲介するため、不動産の購入資金や管理の手間が不要なところがメリットです。
また、上限があるとはいえ売買の仲介手数料は、3,000万円の物件で96万円となり、営業スキルをいかして、平均的なサラリーマンよりも多くの収入を得ることもできます。
また、独立してご自身が社長になる場合は、住まいや建物に関する独自のアイデアを打ち出して、お客さまを集めて成功する道が拓けます。
不動産仲介業の開業に必要な資格は?
不動産仲介業の開業には、宅地建物取引士が必要となります。
宅地建物取引士とは?
宅地建物取引士(以下、宅建士)は、不動産業務をおこなうための国家資格の一つです。
不動産業の中で仲介業を含む宅地建物取引業、つまり宅建業をおこなうために、宅建業者免許の申請をしますが、このための要件の一つとして、宅建士の設置が必要となります。
(もっぱら賃貸業や投資のみをおこなう場合、宅建士は必要ありません)
宅建士の資格が必要とされるのは、必置義務と独占業務があるためです。
必置義務
必置義務とは宅建業を営む場合、従業員5人に一人は宅建士の資格者でなければならないという決まりです。
つまり不動産仲介業を開業するためには経営者自身が宅建士であるか、誰か有資格者を一人専任、かつ常駐で雇用する必要があります。
独占業務
独占業務とは、宅建士でなければやってはいけない仕事のことです。
契約締結前におこなう重要事項の説明
重要事項説明書面(35条書面)への記名押印
契約内容を記した書面(37条書面)への記名押印
の3つです、これを宅建士だけができることになっています。
宅地建物取引士の資格試験
宅地建物取引士の資格試験についての概要をお伝えします。
宅建士取得の難易度や合格率
宅建士の合格率は15%~17%が合格といった難易度になっています。
試験の内容は4択のマークシート方式の50問になっており、約75%の正解で合格になります。
実務経験などの受験資格はなく、年度でもチャレンジでき、効率よく根気よく勉強すれば、誰でも合格は可能です。
宅建試験の概要、スケジュール
宅建試験は以下の要領でおこなわれます。
●試験日時: 例年10月第3日曜日 13時~15時(2時間)
※2020年試験よりコロナ禍対策で12月試験を追加実施
●受験資格: なし(年齢・国籍その他一切不問)
●試験形式: マークシート式50問、四肢択一式
スケジュール(例年の標準的なもの):
●4月頃:受験決意、講座などの申し込み
●7月上旬:出願
●10月下旬:試験本番
●1月上旬:合格発表
宅建士に合格したあとに、都道府県に宅建士として登録して有資格者となり、宅建士の業務ができるようになります。
そのほかに取っておきたい資格
不動産で役立つ資格として宅建士以外に、不動産鑑定士、賃貸不動産経営管理士、マンション管理士、管理業務主任者、行政書士、司法書士などが挙げられます。
また、接客の際に必要として、損害保険募集人、住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナーを取得する方もいます。
不動産仲介業の開業に必要な費用は?
続いて、不動産仲介業の開業資金についてご覧ください。
<不動産仲介業の開業にかかる費用>
不動産仲介業の一人起業の場合、保証金など法定のものを含む最初の費用と、軌道に乗るまでの必要金額は以下です。
法人設立費用 約24万円
不動産協会加盟の入会金 130万円~180万円
宅建業者免許申請料 33,000円
事務所設置の初期費用 0円~20万円
車両などその他諸経費 0円~200万円
およそ400万円ほどが開業にかかる初期費用になります。
車両や事務所にできる物件をもともと所有している場合は、初期費用を抑えることが可能です。
開業準備の手順と融資の手段
起業するうえでの流れは、以下の順番で進めていきます。
事業計画と資金準備
事務所と宅建士の設置
法人の設立
全託保証と宅建協会に入会
宅地建物取引業免許を申請する
事業開始
事業計画は融資を受けるのにも必要なので、それに沿った形式のものを作成しましょう。
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<不動産仲介業の運転資金>
以後毎月の運転資金として、自己の給与、その他の人件費、家賃、水道光熱費、支払利息、広告費などを計算しておく必要があります。
これらの運転資金は、ある程度の金額を超えるとオーバーローンとみなされ、融資が困難になるため、初期費用の設備投資とは明確に分けて、準備をしておく必要があります。
あとは集客と業務の効率が必須
準備ができたら、あとは業績を上げることですが、仲介業を成功させるためには「集客力」と「業務の効率」が必須条件となります。
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まとめ
不動産仲介業の開業に必要な資格や資金、成功に重要な集客ノウハウなどについて解説をしました。
必要なノウハウが理解いただけたら、あとは集客を攻めていけるよう、いえらぶCLOUDの導入をぜひ、ご検討ください!