賃貸住宅でのペットに関するトラブルいろいろ②
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ペットに関するトラブル集、第二弾です。
今回は定番ではないけれど、起こりそうな事例をいくつか紹介します。
・友人からペットを預かる
・ペットがマンション内でけがをした
・ペット可の居室に変更したい
この3つが今回紹介する事例です。
ペット禁止の物件だが、友人からペットを預かる入居者
友人が旅行中の数日間、犬を預かってくれと言われたからといって、ペット禁止の物件にもかかわらず、居室内にペットを連れ込んでいる入居者がいました。
契約書にはペットを「飼うこと」は禁止されているが、「預かる」ことについては何も書かれていないとして、注意しても聞いてもらえませんでした。
この場合、管理会社側からは何も言えないのか疑問ですよね。
預かるとはいっても、悪臭が生じたり、室内に汚損や破損が生じたりする可能性があります。
また、鳴き声等による近隣への迷惑も考えられます。
このことから、管理会社側には注意をする義務が生じますので、聞き入れようとそうでなかろうと注意はするようにしてください。
ペット可物件の共有部でペットがケガ
入居者が飼っているペットをマンションの屋上へ連れていき、遊んでいた。
その時、ペットが誤って屋上の柵をすり抜け落下し、重傷を負ってしまった。
飼い主である入居者からは、ペット可の物件であるにもかかわらず設備が不十分であるとし、慰謝料や治療費の請求をされてしまいました。
この場合管理会社には責任があるのでしょうか?
このケースの場合は、法律や契約書への記載以前の問題で、飼い主の心構えが足りていないといえます。
ペットが、突発的な行動を起こすことも考えリードでつないでおく等の配慮が必要だったと言えます。
ですので、管理会社側には責任はないといえる可能性が高いでしょう。
話して遊ばせてはいけないのであれば、その注意をするべきというような主張をしてくる入居者も言えるかもしれませんがそれにおいても、管理会社には説明する義務はありません。
特定の部屋のみペット可の物件にしたい
これまで全室ペット禁止で募集をかけてきたが、空室がなかなか埋まらないためペット可にできないかと考えたことのある管理会社の方もいるのではないでしょうか。
こんな時、どうすればと悩む方も多いと思いますが、基本的には空室対策のために全室ペット禁止の物件の特定の部屋をペット可にすることはお勧めできません。
その理由は、それ以前から住んでいる入居者のことを考えてみれば見えてくると思います。
すごく動物が苦手で、ペット禁止の物件を選んで入居している方の場合、一室でもOKになってしまうと、動物に遭遇する可能性を考えると暮らしにくさを感じてしまうと思います。
どうしてもペット可にしたいのであれば、前入居者への説明が必須になるでしょう。
まとめ
ペットに関するトラブルについて複数の事例を見てきました。
ペット禁止にもかかわらずルールを破ってしまう入居者の人への対応は結構骨の折れるものかとも思います。
ですが根気強く言い続けるようにしてください。
言い続けていることが、他の入居者にも伝われば管理会社の人はしっかりと仕事をしてくれている、ひいては家主への印象も良くなります。
退去の裁判になったとしても、言い続けているという証拠があれば、退去してもらえる可能性も高まります。
入居者トラブルは時間も労力もかかります。
対人の仕事に時間がさけるよう、社内の単純作業を洗い出し効率化を図ることも検討した方が良いと思います。