賃貸管理

賃貸管理にエクセルを使うのが危ない理由

エクセルの特徴を知ることが大事

これから不動産管理業務を始めようという時、効率的に情報・業務の管理を行なうツールとして、最初に思いつくのが"エクセル"ではないでしょうか?

無料で手軽に始められるエクセルは、これまで多くの管理会社が利用してきた主流のツールと言えるでしょう。

しかし主流だからといって、それが最適な方法かと言われるとそうとは言えません。

今回はエクセルで管理業務を行なう上で、覚えておかなければいけないポイントを確認しましょう。

まずはメリットから見ていきましょう。

無料だから導入がラク

一番のメリットはやはり、無料で導入ができる点でしょう。

エクセルは最初からパソコンに入っていることも多いですから、なにもインストールせずとも、なんの契約も結ばずとも、今この瞬間から始められるというお手軽さは魅力的かもしれません。

自由にアレンジをして使える

また、関数やグラフなどを駆使すれば、見たい情報だけを表示させたり、自分が使いやすい形に整えたりといったことが可能です。

日々の業務フローに沿う形で、お好みの見た目で作った管理業務用のエクセルは、確かに自社に最適化されたツールとなるかもしれません。

エクセルを利用していると陥る罠とは…?

さて、エクセルを利用するメリットはここまで確認してきたとおりです。

一見すると魅力的に見えるかもしれませんが、実はここには大きな罠があるんです。

では、ここからはエクセルを利用していると陥る罠、デメリットについて見ていきましょう。

使いこなすまでに多くの前提知識と経験が必要

エクセルは確かにすぐに使うことはできますが、使いこなすという意味ではラクではありません。

見やすい表を作るために形を整える際も、セルの大きさを変えたり太枠で囲んだりと細々とした作業が山積みです。

さらにエクセルをより効率的なツールにするためには、エクセル内の関数を覚え、セルごとに対応した式を組み、ときにはそれをグラフで表示させるなど、やらなければいけない準備と知識が膨大です。

無料で"ラクに"始められて、"自由に"アレンジできるエクセルですが、前提として"エクセルのエキスパート"である必要があると言えるでしょう。

データが増えるほど動作が重くなる

たとえエクセルのエキスパートが作ったとしても、避けられないであろう大きなデメリットは他にもあります。

それは、データが増えていくにつれて、エクセル自体の動作が重くなってしまうことです。

たとえば、エクセルをつかって最初はスムーズに管理業務が効率化されていったとしても、長期間使用し続けてデータ数が増えていくと、エクセルが重くなったり固まったり、かえって非効率的になることが考えられます。

また、データが増えていくパターンとしては、管理戸数が増える、入居者が増える、管理業務の幅が増えるなどが考えられますが、いずれも"管理会社としてうまくいけばいくほどエクセルが機能しなくなる"という恐ろしい罠が待っていると言えるのです

それを解消するには1つのエクセルファイルをいくつかに分けて管理することが必要になりますが…、そうすることで結局ファイル数が膨れ上がって煩雑になり、管理業務をラクにするといった当初の目的は叶わなくなってしまうでしょう。

他にも様々なリスクを持ち合わせている

最後に挙げるデメリットは、エクセルでの管理は様々なリスクを持ち合わせているということです。

まず、エクセルは安全ではないというリスクがあります。

たしかに、紙で管理するよりはエクセルで管理する方が安全になったかもしれません。

風化や紛失といったリスクは減ったかもしれませんが、それでもまだ安全とは言い切れません。

データを従業員が誤って編集してしまうリスク、パソコンが壊れてしまいデータが復元できなくなるリスク、データを持ち去られてしまうリスク、などなど、考えればキリがありません。

また、エクセルには柔軟性がないというリスクがあります。

たとえば法律が変わってエクセル自体に更新が必要となった場合、すべてのエクセルファイルでそれぞれ修正が必要になります。

しかも、もし管理業務を効率化するためのエクセルを作ったのがスキルを持った一部の従業員であった場合、その人なしではエクセルを更新すること自体が叶わなくなってしまいます。

このように、エクセルで得られるメリットは確かにあるのですが、それ以上に多くのデメリットもあります。

そのため、管理業務を効率化するためのツールとして安易にエクセルを選ばないよう注意する必要があります。

まとめ

業務効率化をするためのツールとして主流となっているエクセル。

確かに紙で管理するよりは効率的かもしれませんが、課題が山積みであることもまた事実でしょう。

現在は管理業務に特化した多くのシステムやサービスが提供されていますから、一度メリット・デメリットを確認し、自社に合うものがないか確認してみましょう。

有料のものがほとんどだとは思いますが、価格以上のメリットが得られるかもしれません。

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この記事を書いた人いえらぶ編集部

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