CRM導入でもたらされる顧客との関係性強化
目次
皆様の会社でも導入が進み、使用しているところも増えているCRM。
CRMとは、Customer Relationship Managementの略語で、「顧客管理」や「顧客関係管理」と翻訳されます。
日本のビジネスシーンでは、パソコンやスマホなどで使用することができる「顧客管理システム」そのものを指します。
物件や顧客情報の管理やそのマッチング、顧客と従業員や従業員同士、部門ごとの関係性などの管理をするために使われています。
不動産業界とは非常に親和性が高く、これまで紙媒体での管理が主だった店舗でもCRMに切り替えるところが増えてきました。
今回は、CRM導入による変化や効果についてお話したいと思います。
CRM導入によるメリットとは
情報を全スタッフで共有でき施策を早く回せる
CRMを導入すると、顧客情報やそれに対する営業マンのアプローチ頻度や内容、物件情報の管理や物件委任元の不動産オーナーの管理など、自社で扱っているあらゆる情報を一元管理できます。
これらの情報は、全てのスタッフで確認することが出来ます。
全スタッフが確認できるということは、企画やマーケティング部門による市場分析もやり易くなりますよ。
そして、営業・販売部隊へフィードバックする事も容易になり、他の部署同士・上司部下など社内関係強化や、顧客へのアプローチも記録が出来ます。
追客漏れを防ぎ、社内業務の利便性が高まる
追客・連絡漏れを防ぎ、効果的なアプローチをすることができるなど、顧客関係の強化がCRM導入の大きなメリットです。
また、メールの一括送信や社内スケジュールの管理、売上の確認など社内業務においても利便性が高まります。
CRMの導入は、顧客管理や業務管理が目的ですが、全員が情報共有できるために「経験の共有」や「営業スキルの共有」にも繋がります。
そのため、新入社員教育においてもCRMは非常に活躍するでしょう。
上司や先輩のCRM内容を見ながら、仕事の流れや顧客へのアプローチ方法などを学ぶ時代が来るのかもしれません。
パソコンが苦手な方には最初は使用しづらいイメージがあると思いますが、スマホやタブレットでも操作できるように最適化されているので、直感的に使いこなすこともさほど難しくないでしょう。
CRM導入のシングルインプットとマルチアウトプット
CRMの特徴として、シングルインプットとマルチアウトプットが挙げられます。
CRM内には、社内SNS、スケジューラー機能、顧客リストや商談内容、予算管理や売上管理などの機能があります。
ページに情報を入力(=シングルインプット)することで、全てに反映(=マルチアウトプット)されるようになります。
従来は、ひとつひとつの資料やリストへ細かく入力をしなくてはなりませんでした。
情報の入力作業などは必要なことですが、あくまで管理業務なので、たとえば営業マンは営業時間を費やして作業を行う必要がありました。
印刷などの時間を削減、効率化していく
また、複数人でExcelファイルなどに入力する場合は、一人の入力が終わるまで次の人は入力が出来ません。
さらに、会議のたびに資料を印刷して配布するなどの経費・労力がかかりました。
しかし、CRMのシングルインプットのお陰でその手間も省け、入力作業などの時間を短縮できます。
スマホやタブレットでも資料が閲覧できますから、会議の際のコピー用紙の節約などにも役立つようになりました。
ただし、種類によってはシングルインプット・マルチアウトプットに対応していないものがあるので、CRM選択の際には注意が必要です。
CRM導入とPDCAについて
PDCAサイクルとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返して、永続的に業務を改善するサイクルのことです。
どの不動産業者も取り入れている考え方ですが、CRM導入により業務の細部に至るまで「見える化」が進めば、その動きはますます促進するでしょう。
従来は、営業マンの報告からでしか顧客状況の把握は出来ませんでした。
追客の内容や回数、その効果はその営業マンのスキルや記憶に頼るしかありませんでした。
一方CRMを導入し、顧客へのアプローチ状況と対する反応を確認し記録することで、営業責任者は的確な支持を出し、ムリ・ムダ・ムラがないアプローチを行うことができるようになります。
さらに、顧客アプローチなどの流れを他の部署も見ることができるようになり、改善点を話し合ったり、今後の企画に生かしたりと対策を組むことも可能です。
CRMを導入することは、よりPDCAサイクルが立体化して効果的になるメリットがあるのです。
まとめ
CRMの導入することは、顧客との関係性、社内の部門ごとの関係性を強化するのに非常に有用な方法です。
人口が減少しニーズも減ってきている現代は、成約率を1%でも高めて少ない顧客から大きな売上を目指さなくてはなりません。
CRMの導入に対して、疑問や異なる意見を持つ方もいるかもしれませんが、個別の物件情報、個別の顧客情報を主に取り扱う不動産業界と非常に親和性が高い為、導入するメリットは数多くあります。
CRMを全社員が使いこなすことがでれば、より効果的なマーケティング戦略を取ることでき、結果として売上の増加に繋がるものになるでしょう。
顧客管理を一元化し、業務分析を行ってPDCAを円滑に回すことができる機能です。
営業や経営課題を見つけやすく、より効率的な集客に役立ちます。