飲食店の悪臭が苦情につながってしまったらどうしたらいいの
管理している物件が必ずしも住宅用とは限りませんよね。
中には飲食店のテナントとして貸し出していることもあると思います。
今回は飲食店の悪臭トラブルについてご紹介します。
悪臭ととらえられる臭いが変化しています
悪臭と言われて思いつくものとは何でしょうか。
パット頭に思いつくのは、ゴミから出る臭いや畜産業の動物の排泄物の臭い等ですが、皆さんはいかがでしょうか。
一昔前までは悪臭の苦情といえば、製造工場や畜産業だったのが、今では飲食店の臭いの苦情が多くなっているようです。
飲食店の煙を悪臭と感じてしまう人も今はいて、その理由の一つに住宅の密集化が挙げられています。
住宅と飲食店との距離が狭ければ狭いほど、臭いはこもりやすく、住宅の部屋にまでその匂いが入り込んでくることもあります。
悪臭を規制するものはあるの?
臭いの感じ方は人それぞれですし、悪臭の基準も十人十色です。
嗅いだ人が不快に感じたらそれは悪臭なのだと思います。
悪臭については、「悪臭防止法」と呼ばれるものがあり、22個の臭いの原因物質から出る悪臭を規制しています。
この規制で定められている基準を上回る悪臭が発生していた場合には、悪臭をどうにかしてくださいと求めることができます。
こういうと、工場や煙突等から放たれる臭いを想像するかもしれませんが、飲食店も含まれます。
もし、規制をオーバーする悪臭を生じさせていた場合、改善する必要が出てきます。
悪臭についての民事上の問題
生活環境の保全を妨げるほどの臭いの中で生活するのは、誰しもが嫌がると思います。
周辺の住民から悪臭の源である店に対し、悪臭の原因を是正するよう求めたり、損害賠償を請求してきたりすることもあります。
是正策としてよくあるのが、排気口の向きの変更、脱臭装置。消臭剤の設置があげられます。
損害賠償を請求された場合、払う必要があるのかについては、行政の悪臭の規制基準を参考にしつつ、耐えがたいほどの悪臭を飲食店側が放っていた場合は、金銭的な支払い義務は出てくるようです。
悪臭をどうにかしてくださいとお願いされたときに、その声に耳を傾け努力していたかどうかも裁判ではみられるようです。
もしかしてナントの一つでこのようなトラブルが起こったら、借主には的確なアドバイスをしてあげてくださいね。
まとめ
悪臭の規制と悪臭トラブルについてご紹介してきました。
悪臭漂う中で、暮らし続けるのもなかなか苦痛を感じるはずです。
飲食店を経営する方も、悪臭を出そうと思って出している人はいないと思います。
環境省からは、「飲食業の方のための『臭気対策マニュアル』」出ているので、部屋を貸し出す際に教えてあげるのもトラブル防止策になるかもしれませんね。
借主から相談や、周辺住民から苦情が来た場合は、どちらに対しても真摯な対応で、悪臭トラブルを解決していきましょう!