不動産業の歴史
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いつも仕事と関わっている不動産。
「不動産業務のことなら任せろ!」と自信のある方も多いはず。
でも「不動産業務っていつからあるの?」と聞かれたら答えられますか?
今回は不動産業務の歴史を紐解いてみたいと思います。
■古代~戦国時代の不動産
日本の歴史というのは不動産の歴史でもあります。
島国という限られた不動産を守るため、奪うために多くの出来事がありました。
まず、不動産に権利という意識が生まれたのは、奈良時代頃と考えられています。
それまでは、古くは「シマ」「縄張り」扱いされ奪い合う時代があり、その後645年の大化の改新で全ての土地は公地=国のものと考えられるようになっていました。
しかし奈良時代に入り、土地開拓の必要から「三世一身の法」「墾田永年私財法」などが定められると、貴族や豪族、有力寺社にに所有権が分散されていきました。
後にこの土地の奪い合いが過激化していき、戦国時代へと突入していくことになります。
■「賃貸」の発生
その後江戸時代になり生活が安定すると、土地や住まいに関する制度・慣習も固まってきます。
その一つが賃貸です。
裕福な商人や大地主が「長屋」を建て、その貸出や管理を行うようになったのが始まりです。また管理を代行して請け負う「差配人(さしはいにん)」「大家」という職業も生まれました。
■不動産会社の誕生
明治時代に入り、ついに「不動産」という言葉が生まれます。法律制定の際にフランス民法から持ってこられた言葉ですが、実はこれ、誤訳だったそうです。
江戸時代では制限があった移動や職業選択が自由化されたことで、引っ越しが盛んになりました。その結果、それを生業とする不動産仲介業が始まります。最初は江戸時代から賃貸に携わっていた人々と、金融担保として不動産を扱っていた人々が主でした。
その後明治29年、日本初となる総合不動産会社である東京建物が設立されました。そこから財閥系はじめ多様な不動産会社が生まれてきます。
■衰退から現在へ
その後世界大戦で、不動産制度は一時崩壊したと言えます。
混乱の中で土地の所有者がわからなくなるケースもあり、そこを不法占拠して乗っ取った土地が今でも残っています。新大久保などのコリアンタウンはその一例と言われています。
1950~60年頃にようやく法整備が進み、現在の不動産の形ができてきました。
これから先には民泊やIoT、VRなど、不動産のあり方を大きく帰る可能性を持つ新技術も生まれてきています。 不動産業がどう変わっていくかも楽しみですね。