導入経緯
情報を一気通貫で管理できる仕組みに大きな価値を感じました。

Web申込みの導入前には、どのような課題がありましたか?
もともと利用していた他社のシステムでは、Web申込みに対応しないということが決まっていたため、紙とFAXを中心とした運用を続けていました。
しかし、実際の現場では申込書の不備が多発したことにより審査が進まず、やり取りに時間を要した末にキャンセルになることも多く、現場では大きな負担となっていました。また、書類の保管や管理も煩雑で申込書を探し回ることも少なくありませんでした。
一番の課題は、このような状態が当たり前のように起きていたことでした。この課題をどうにか解消したいというのが、Web申込みの導入を検討し始めたきっかけです。ペーパーレス化を進めたいという意向もあったので、対応している複数の会社から話を聞き、比較検討を行いました。
いえらぶのWeb申込みを導入した決め手を教えてください。
すでに導入していたいえらぶCLOUDと連携することで、物件情報の入力からポータル連携、顧客管理、Web申込み、そして電子契約まですべての工程が一つのシステムで完結する点に魅力を感じました。Web申込みだけを切り取って見ると他社のシステムを選ぶ選択肢はありましたが、部分的な導入では逆に運用が複雑になったり、あとから不具合が出るリスクもあると感じました。その点、いえらぶであれば情報が一気通貫で流れる仕組みになっていて、現場としても非常に扱いやすいと感じましたし、安心して使い続けられると判断しました。
導入後の効果
アナログなやり取りがゼロになりました。

Web申込みを導入して、感じている効果を教えてください。
最も大きな変化は、紙のやり取りがほとんどなくなったことです。FAXでの申込み対応もほぼゼロになり、業務全体のペーパーレス化が一気に進みました。
また、仲介業者さんとのやり取りがチャットで可視化できるようになったことで、対応の抜け漏れ防止にもつながったのも大きなポイントです。
従来は仮押さえの後に申込書の不備が見つかり、再送依頼などで時間を取られるケースが多くありましたが、現在手元に届くのは「不備のない申込書類」だけ。業務の手離れが早くなり、担当者の負担も大幅に軽減されました。
円滑な運用に向けてどのような工夫をされましたか?
仲介会社に対して、空室情報の公開方法を切り替えることに着手しました。
以前はExcelで作成した空室情報を定期的にFAXで送っていたのですが、「空室情報はこちらからご確認ください」とシステムで確認してもらうようお伝えしました。空室確認から申込みまでを一連の流れとして仲介業者さんに浸透させることで、自然とWeb申込みの活用にもつながっていきました。
また、初めてシステムを利用する仲介業者さんもいるので、マニュアルを作成してスムーズに登録していただけるようサポートしました。初期対応や質問への返答はすべて自分が窓口となり、一元対応することで短期間の移行を実現できたとともに、現場の混乱を防げました。社内では「仲介会社さんが離れてしまうのではないか」という懸念もありましたが、実際に運用を始めてみるとその不安はすぐに払拭され、「導入してよかった」と実感できました。
ホームページを導入されたあとの効果はいかがですか?
もともとは他社のホームページを使っていたのですが、かなり前のサービスでリニューアルもされておらず、正直ほとんど活用できていませんでした。そこから反響があることも少なかったため、社内的にもあまりホームページに注力してこなかったんです。
そんな中、そのサービス自体が終了するということでいくつかの会社を比較検討しました。
いえらぶを選んだ理由は、やはりいえらぶCLOUDやいえらぶBBとそのまま連動できる点が魅力だったからですね。物件情報をわざわざ別で入力しなくて済むのは大きなメリットでした。
さらに、費用面でも比較的リーズナブルで、こちらである程度手を加えられる自由度もある。今は担当の方にアドバイスをもらいながら、少しずつ自分たちで編集・更新もしています。実際にホームページを公開してみると、たくさんのアクセスがあって驚いています。
問い合わせの質にも変化がありましたか?
確実に連絡がつきやすくなったと感じています。ポータルサイト経由だとそもそもメールアドレスしか書いておらず、何度送っても返信が来ないことも多かったです。一方、ホームページ経由の問い合わせはメールだけでなく電話番号まで記入されているのでこちらからのアプローチがしやすくなりました。今後も自社ホームページを活用して成約に繋げていきたいと思っています。
グループ会社のサービスもご利用いただいていますが、導入の背景を教えてください。
いえらぶのシステムは、物件情報や部屋情報に加えて、Web申込や電子契約で入居者情報も紐づく場所です。
これまでは、入居者との接点をどのように大事にするかという発想があまりなかったのですが、いえらぶさんのシステムを通じてサービス提供の機会が広がっていきました。自社の利益にも繋げつつ、入居者にとって有益なサービスを提供出来ればと思ったとき、いえらぶさんのWeb申込と連動する形で自動送客ができる仕組みは、非常に合理的でした。「このサービスなら、業務の手間が最小限に抑えられる」と判断し、ライフラインの取次サービスの導入に至りました。
空室通電サービスについても、お考えをお聞かせください。
空室通電サービスの導入で、現場で発生する非効率な作業の解消が出来ればいいなと思っています。内見時に一部屋ずつ電気会社と連絡を取り合ってオン・オフの対応をしたり、膨大な請求書を処理したりするのが非常に大きな負担になっているのが実情です。
たとえば、夏場に電気が通っておらずエアコンが使えないと、そもそも内見ができないという問題が発生します。
以前であればブレーカーの操作である程度対応できていましたが、スマートメーターが主流となった現在では、一度電気が止まると簡単には復旧できません。そうした入れ違いをなくすためにも、空室時の通電管理を人の手ではなく、きちんとシステムで行わなければ現場が回らないと感じるようになりました。その課題を解決する手段として、空室通電サービスの導入を前向きに検討しているところです。
今後の展望
いえらぶさんと共に、不動産部門の安定・拡大を目指します。
今後の展望を教えてください。
当社は「建設」と「不動産」という2つの大きな事業の柱がありますが、私は不動産部門の責任者として、まずは不動産部門における基盤の売上を安定させ、さらに拡大していくことが一番の目標です。
その中で、いえらぶグループが提供するサービス導入も新たにスタートしました。入居者にとって価値のあるサービスを提供しながら、収益にもつなげていく取り組みを強化していきたいと考えています。今後もいえらぶさんとともに、さらに売上の柱となるような新しい仕組みも模索していければと思っています。
また、最近では新規オーナー様との接点づくりにも注力しています。これまで長年お付き合いいただいた既存のオーナー様だけでなく、貝沼建設をまだご存じでない方々にも、当社の魅力を知っていただき、新たな管理契約につなげていくことが課題です。その一環として、管理料を抑えた「お試しプラン」のような新しいサービスもご用意し、まずは気軽に当社の管理品質を体感していただけるような取り組みを進めています。
今後は、こうした新たな管理プランをいかに広く認知していただけるか。どのようなサービスや手段を使えば、より多くの方に情報を届けられるのか。さまざまな方法にチャレンジしながら認知拡大を図っていきたいと考えています。
今後、いえらぶに期待することはありますか?
直近の課題として感じているのは、デジタルを活用した集客面の強化です。
正直に言うと、この分野はまだまだノウハウが蓄積されていません。今後は、いえらぶさんからさまざまなアドバイスをいただきながら成果につなげていけたらと考えています。実際に、電子契約の導入時もいえらぶの担当の皆さんに丁寧にご支援いただきました。当時の当社にとっては大きなチャレンジでしたが、他社事例や運用の工夫などを共有していただいたおかげで、スムーズに移行することができました。
今後も、そうした他社の取り組みや業務改善の方法などを教えていただけるとうれしいですね。
私自身、最近ようやく他の管理会社さんと接点を持つようになり、情報交換をする機会が増えてきました。ただ、どうしても情報は地元の限られた範囲にとどまりがちです。全国の管理会社さんの事例や最新の取り組みなど、より広い視点での情報を引き続き提供していただきながら、当社としても新しいチャレンジを重ねていけたらと思っています。