不動産とウェブ集客と顧客管理の歴史~その2~

目次
▼効率よく反響が取れる方法を探している、という方へ
貴社に合ったポータルサイトを資料で確認する
さっそく、第二回です。
どうも、エンジニア編集員(W)です。
今回の内容は前回「【ウェブ集客の広がり】2008年~」のつづき、
「【業務システムの発展】2011年~」なわけです。
この辺から社会人の仲間入りを果たしたエンジニア編集員なわけなので、前回に比べて比較的リアルな情景になってくるかもしれません。
前回の記事はこちら→不動産とウェブ集客と顧客管理の歴史~その1~

【業務システムの発展】2011年~
広告の費用対効果への不安
ポータルサイトに掲載し、ちゃんとした自社ホームページも持って、反響は安定してくるようになりました。
めでたしめでたし。
とはならないのがやはり、世の常というものです。
なにしろ仲介会社、管理会社がポータルサイトにこぞって掲載するのです。
そうすれば、同一の物件を複数の不動産会社がポータルサイトに掲載する事態が頻発、というより状態化。
当然物件に対するエンドユーザーからの反響は掲載している複数の不動産会社に分散、結果、掲載費用に対しての反響数は下降気味に。
これはいかんと各社ポータルサイトは、反響母数を増やすためにマスを中心とした広告を追加、反響数は増えるものの、費用を補うために物件の掲載費用が増加。
そして思うのです。「どんどん掲載費用高くなるな」と。
LPO対策?SEOじゃなくて?
「じゃあホームページで反響獲得頑張ればいじゃん」ということになるかと思いきや、そうは問屋が卸しません。
「物件数が多すぎて、ポータルサイトにSEOで勝つなんて無理」
「[新宿駅 賃貸]で検索しても、表示されるのは掲載数も多く、広告に費用をかけているポータルサイトが上位に乗るばかり。とても一不動産会社のHPでは太刀打ちできようもありません。」
ところが、あきらめかけたそのときです。どこかのホームページ提供会社がいい始めました。
「LPO対策をしましょう」
…LPO対策?SEO対策じゃなくて?
そうです。LPO(Landing Page Optimization)対策です。
実はこの辺から、いわゆるスマホの登場によりエンドユーザーのネットリテラシーも急上昇。
「新宿 賃貸」のようなビッグワードの検索から、「新宿ハイツ○○」のような物件名でのテールワードの検索に徐々にシフトしていきます。
「そうか、物件ページの情報を手厚くして上位表示すればいいのか」
こちらの施策はズバリ的中、「物件名で検索して流入したエンドユーザー」のコンバージョン率は非常に高く、これらを盛り込んだ不動産会社のHPは次々とHP集客において成功を収めました。
こうしてめでたく、「不動産のWEB集客方法論」は一つの区切りを迎えます。
「ポータルサイトで大きくさらって、物件に興味付けされたユーザーを、自社サイトの物件ページでそれぞれがっちり一本釣り」
こんなゴールデンルールが徐々に浸透していきます。はじめは都心から関東、そして関西、全国へ。
▼効率よく反響が取れる方法を探している、という方へ
貴社に合ったポータルサイトを資料で確認する
俺たちの戦いはこれからだ
そんな感じで無事に物語が完結すればよいものを、やはり時代は追いかけっこ、みんながWEB集客をマネして横並びになってしまえば次なる差別化がおこります。
そう、いよいよ業務システムで戦略を練る時代の到来です。
接触率、来店率を上げたい
「あれ、また連絡つながらなくなっちゃったよ。やっぱりネットの反響は感度が薄いなあ」
「でもおかしい、隣の店舗はお客さんがたくさん来てる気がする。うちも隣の店舗とおんなじだけ物件をポータルサイトに掲載しているし、自社ホームページもほとんど一緒、なんでだろう」
そうです。これまで「ネットの反響は薄いからね」とあきらめていた顧客との接触率、来店率を高めることに成功する不動産会社が現れ始めました。
といっても、からくりはいたって簡単。顧客に「素早く接触」して「何度もアプローチ」する、これだけです。
これをうまく店舗内でルール化、浸透させられた店舗が、エリア内で勝ちを拾っていきました。
あ、それもシステムでできますよ
「なるほど「素早く接触」して「何度もアプローチ」ね、それならうちでもできるじゃないか。
そうだな、『返信は1時間以内』『3回以上のアプローチ』をルール化して早速今日から営業マン達に徹底させよう。」
管理者の方は口々に言いました。
ところが、
「そもそも物件名を入力しながらメールを作成すると、1件15分とかかかる」
「この人とその人とあの人とどの人に返信して、この人とあの人とその人とどの人にはアプローチのメールを再度送る。うわあ、、、誰から送ったらええねん」
「この人って何回アプローチした人だっけ…」
「こないだこの人に送ったメールはどんな内容だったか…送信ボックスに見当たらない…」
とまあ、現場からは「やりたいんだけどできません」が噴出。
それに対して管理者は「おれはできるんだからちゃんとやれよ!もうちょっと要領よくできないものか、これさえできれば売り上げも上がるのに。。。」と頭を抱える事態に。
そこでついに、真打「不動産専門の顧客管理ツール」が登場。
「あ、それシステム使えばできますよ?普通のメールソフトじゃ大変ですよね」
これが2012年~2013年のお話です。
何がよかったか。
さっそうと現れた「不動産専門顧客管理ツール」はまたたく間に都内の賃貸を中心に拡散、一世を風靡します(残念ながら、弊社いえらぶではございません)。
そのサービスが流行ったポイントはいたってシンプル「何をすればよいかわかる」ということ。
①どの順番に対応すればいいかわかる
②「電話をかける」のか「メールを送る」のか「ただ確認する」のか、何をすればいいか見ればわかる。
③不動産専門なので各種ツールを備えていて「メール作成」にかかる時間が激短。
④データも溜まるので「誰が上手くいっていて」「誰が上手くいっていないか」わかる。
そして業務システム戦国時代へ
その後、ようやく某社の成功によりここの需要にようやく気付いた各社も顧客管理システムの開発に着手。
いえらぶが動き出したのもこの時です(ちなみにエンジニア編集者がシステム開発を始めたのもこの頃)。
しかし後発は後発で、各社の持つノウハウや、後追いのスピード感・既存サービスとの連携によって各社独自の強みを発揮、戦国時代が訪れます。
そして2016年ごろには商品力としてはほぼ横並び状態となり、「次は何に手を出すか」という次なるステージを求めて研究、開発がスタートしていきます。
「不動産テック」とよばれる時代が近づき、Salesforce社が顧客管理システム業界を席巻し、MA元年が訪れ、LINEによるチャットツールの過熱と、暗中模索の激動の時代がやってくるわけですが、それはまた次のお話。
次回「システム革命期」ご期待くださいませ(タイトルも大きく出たな…)。
▼効率よく反響が取れる方法を探している、という方へ
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